8月末権利確定銘柄の権利付き最終売買日は28日(水)

日本株銘柄フォーカス
(画像=cosma/Shutterstock.com)

7月に日本株の受渡期間の短縮が実施され、これまでは約定の3営業日後だった受渡が2営業日後に変更となりました。これに伴い配当や株主優待等の権利付き最終売買日がこれまでより1営業日後ずれしていますのでご注意ください。8月末に権利確定日を迎える銘柄の権利付き最終日は28日(水)です。

筆者は、株主優待は個人投資家の皆様にとってとても魅力的でパフォーマンス向上につながる可能性もある、積極的に活用いただきたい制度だと考えています。ただ、中長期的に投資パフォーマンスに与える影響がより大きいのは企業の業績や配当であり、「株主優待が魅力的だから」という理由だけで銘柄を選定するのはリスクが大きい投資法ではないかとも考えています。まず検討すべきは企業の業績や財務状況などであり、株主優待はその後に考えるべきではないかということです。

そこで今回の銘柄フォーカスでは、「株主優待を実施している8月末に権利確定日を迎える銘柄のうち業績が好調な銘柄」をテーマにご紹介します。

8月の株主優待銘柄で業績好調な銘柄とは?

具体的なスクリーニング条件は以下のとおりです。

・8月末に株主優待の権利が確定する
・過去5四半期連続で前年同期比の売上高が増収・営業利益が増益
・予想PERが25倍以下と大きな割高感がない

上記の条件で検索したところ、トランザクション(7818)、コシダカホールディングス(2157)、コメダホールディングス(3543)、ディップ(2379)、進和(7607)、コジマ(7513)、岡谷鋼機(7485)の7銘柄(予想PER降順)が抽出されました。

8月の株主優待銘柄
(画像=QUICKデータよりマネックス証券作成 予想1株あたり配当は会社予想)

最後に7銘柄の企業概要や業績をマネックス銘柄スカウターから、株主優待についてマネックス証券のウェブサイトから引用してご紹介します。

●トランザクション(7818)

■企業概要

雑貨メーカーグループ。一般雑貨製品・エコ雑貨製品・ヘルスケア&ビューティ雑貨製品の企画・デザインから生産(委託)・生産品質管理・販売まで一貫した事業(企業向け・卸向け)と電子タバコ専門ショップ運営。エンタテイメント業界、アミューズメント業界向けを中心に「エコプロダクツ」「ライフスタイルプロダクツ」「ウェルネスプロダクツ」を販売。次世代タバコ(VAPE)事業は電子タバコ専門ショップ「vape studio」16店舗運営、卸売、WEB販売の3体制。主力オリジナル商品はエコバッグ等の縫製製品、ボトル・タンブラー、ステーショナリー等。2010年プロモーションのTOW<4767>とノベルティグッズ分野で業務提携。2015年電子タバコ専門ショップ「vape studio」をオープン。

■業績推移

トランザクション
(画像=マネックス証券)

■株主優待

トランザクション
(画像=マネックス証券)

●コシダカホールディングス(2157)

■企業概要

コシダカ、カーブスジャパンを中核とする余暇サービス会社。コシダカはカラオケボックスの「カラオケまねきねこ」・ひとりカラオケ「ワンカラ」を運営、店舗数は国内トップクラス(533店、2019年2月)。海外はシンガポールと韓国に出店。自社開発カラオケシステム「すきっと」による顧客ニーズ対応、室料0円の高校生向け「ZEROカラ」やシニア向け「朝うた」、東南アジア各国への展開を促進。カーブスジャパンは女性向けフィットネスクラブ「カーブス店」の国内フランチャイズ運営(1946店)。その他、温浴施設「まねきの湯」の経営と店舗展開。コシダカシアターは2014年閉店。2015年カラオケムーンのムーン社を買収。2018年 カーブス事業のグローバル・フランチャイザーであるカーブス世界総本部の株式取得(子会社化)。

■業績推移

コシダカホールディングス
(画像=マネックス証券)

■株主優待

コシダカホールディングス
(画像=マネックス証券)

●コメダホールディングス(3543)

■企業概要

喫茶店チェーン。中京圏地盤、FC加盟店を中心に全国でフルサービス型の喫茶店「珈琲所 コメダ珈琲店」を中核に「甘味喫茶 おかげ庵」等のチェーン展開(860店舗、2019年2月)。”くつろぎ”最優先の店づくり、ログハウス調建物、接客サービスなどに特長。看板メニューは「シロノワール」、ブーツ型のグラスに入ったドリンク。海外(台湾・フィリピン・東南アジア)出店を推進。2015年コメダ専用のプリペイドカード「KOMECA」導入。2016年上海へ海外初出店。2017年コッペパン専門店「コメダ謹製やわらかシロコッペ」をオープン。2018年セルフカフェ「コメダスタンド」オープン。2019年三菱商事<8058>と資本業務提携。

■業績推移

コメダホールディングス
(画像=マネックス証券)

■株主優待

コメダホールディングス
(画像=マネックス証券)

●ディップ(2379)

■企業概要

求人情報サイト運営会社。アルバイト求人メディア「バイトル」、正社員求人サイト「バイトルNEXT」、派遣求人情報「はたらこねっと」「はたらこindex」のメディア事業が主力。その他、エージェント事業として看護師専門の転職情報サイト「ナースではたらこ」(看護師向けに医療機関を紹介する人材紹介)を運営。日本最大級のネット求人情報提供サービスを提供。AI・RPA事業への投資(プロモーション投資、事業投資)を推進。紙やプラスチックの代替となる石灰石が主原料の新素材「LIMEX(ライメックス)」製品事業はTBM社に移管。2017年新素材LIMEXの販売を開始、オンデマンド給料サービスのBANQ社を子会社化。2018年新素材「LIMEX」事業のTBM社を設立(伊藤忠商事等と共同出資)、採用マッチング機能「iスカウト」提供開始。

■業績推移

ディップ
(画像=マネックス証券)

■株主優待

ディップ
(画像=マネックス証券)

●進和(7607)

■企業概要

金属商社&メーカー。ろう付・肉盛溶接・溶射などの「接合技術」を中核に、溶接・産業機械・FAシステム関連商品の販売、肉盛溶接・溶射加工工事、ろう付加工・FAシステム関連製品の製造・販売を営む。自動車業界向けが中心(売上の約70%)。航空宇宙関連では航空機組立治具・ロケット燃料タンク用溶接装置・治具などの設計・制作。独カールツァイス社と提携した3DのX線計測事業、微量精密塗布装置の海外半導体メーカー向け拡販を推進。2014年X線CT検査装置を利用した部品評価設備・機器のため組織編成。主要取引先はトヨタ自動車、デンソー、三菱重工。

■業績推移

進和
(画像=マネックス証券)

■株主優待

進和
(画像=マネックス証券)

●コジマ(7513)

■企業概要

大手家電量販店チェーン、国内6位、ビックカメラの子会社。宇都宮を基盤に「コジマ」「コジマ×ビックカメラ」(全国142店舗、2019年2月)の家庭用電化製品ネットワークを展開。ビックカメラとの業務提携伴い商品共同仕入・物流・POSシステムの一体化・店舗開発・店舗運営・販売促進の多方面で連携・実現。「コジマ×ビックカメラ」への転換を推進。2012年ビックカメラと資本・業務提携(ビックカメラの子会社となる)。2013年、2社連名の看板を冠した新ブランド店舗「コジマ×ビックカメラ」をオープン。

■業績推移

コジマ
(画像=マネックス証券)

■株主優待

コジマ
(画像=マネックス証券)

●岡谷鋼機(7485)

■企業概要

老舗の鉄鋼・機械商社、名古屋本社。鉄鋼(鉄鋼・特殊鋼)、情報・電機(非鉄金属・エレクトロニクス)、産業資材(メカトロ・化成品)、生活産業(配管住設・建設・食品)の4分野で事業展開。基幹分野の「鉄鋼」事業は大手鉄鋼メーカーの一次指定商社として世界で販売。アジア諸国を中心に世界ネットワークの拡大に注力。2017年アイサンテクノロジー<4667>と資本業務提携(アイサンテクノロジー、ティアフォーと次世代端末交通システムで提携)、トピー工業・竹中工務店と搬送支援ロボットを共同開発。2019年矢作建設工業・野村不動産とJR春日井駅前の再開発事業建設に着手。

■業績推移

岡谷鋼機
(画像=マネックス証券)

■株主優待

岡谷鋼機
(画像=マネックス証券)

(出所)企業概要と企業業績はマネックス銘柄スカウター 株主優待はマネックス証券ウェブサイト

本レポートが皆様のご参考になれば幸いです。

益嶋 裕
マネックス証券 マーケット・アナリスト兼インベストメント・アドバイザー

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