皆さんは銀行口座をいくつ持っているでしょうか。今はほとんどの人が給与を銀行振込で受け取っているので、最低1つは持っているはずですが、その給与振込口座で生活費や貯蓄、支払いなどをすべて管理している人も多いのではないでしょうか。口座を1つに絞るか複数持つかは悩ましいところですが、貯金をするなら複数持つ方が断然有利です。今回は貯金のために必要な3つの口座をご紹介します。

給与や支払いの基本となるメイン口座

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(画像=PIXTA)

メイン口座は生活の基本

メイン口座は収入と支出の中心となる口座です。会社員の方であれば給与の振込口座をメイン口座として使っている人がほとんどでしょう。生活費の引出しはもちろん、公共料金、クレジットカードの引き落とし、また他の口座への振込など、もっとも使用頻度が高い口座になります。

メイン口座はこうやって選ぼう

メイン口座は給与の振込口座になるので、会社から指定され、自分で選べないこともあります。しかし、自由に選べるならば使用頻度が高いことを考え、利便性を一番に考えましょう。自宅や会社の近くに支店があると手続きなどに便利ですし、ATMの利用や他行への振込の機会が多くなるので、手数料もよく比較して選びたいところです。

貯金のための自動積立口座

先取り貯蓄のための口座

次に作りたいのが、貯金のための専用口座です。貯金をするためには、毎月自動的にお金を積み立てるシステムを作るのが一番確実です。メイン口座で貯金と生活費を一緒にしている人もいますが、毎月どれぐらい貯金が増えているのか見えにくく、またいつでも簡単に引き出せてしまうため、結局入ってきた分だけお金を使ってしまう生活になってしまいます。貯金のための口座は別に作りましょう。

自動積立口座の選び方

自動積立口座への入金は基本的にメイン口座からになりますので、メイン口座と同じ銀行の自動定期預金を利用している人も多いでしょう。しかし、最近はイオン銀行やソニー銀行などネット銀行を中心に、他銀行の自分名義の口座から、毎月一定額を手数料無料で入金できるサービスもあります。貯金用の口座だからこそ、手数料や利息などにはこだわりたいところです。

突然の支出のための緊急用口座

ギリギリの生活費ではいざという時困る

自動積立口座を作れば自動的に貯金はできますが、毎月ギリギリまで自動積立口座に回してしまっては、突然家電が壊れたり、後輩の結婚式に呼ばれたりした時メイン口座のお金が足りなくなります。また、その度に自動積立口座のお金を取り崩してしまうと貯金のモチベーションも下がりますよね。

メイン口座に余裕を持たせるために自動積立の金額を少なくするのも一つの方法ですが、何も起こらなければその分生活費に消えてしまうことになるので、突然の支出には専用の口座で対応しましょう。

緊急用のお金は積立でも入金でもいい

緊急用の口座へは、毎月メイン口座からの積立が確実ですが、都度入金でも構いません。例えば、お釣りに500円玉があればそれを貯金箱に入れる「500円貯金」や、節約できた分だけ貯金する「つもり貯金」が、ある程度まとまった額になったら入金に行くという方法です。

自動積立と緊急用のお金は7:3がベスト

あくまで貯金の中心は自動積立口座ですので、月々回すお金は自動積立口座:緊急用口座で7:3ぐらいを目安にしましょう。月々2万円貯金できそうなら、自動積立口座に1万4,000円、緊急用口座に6,000円という割合です。もちろん、近々家電を買い換えたいと思っていたり、結婚式に呼ばれたりすることが多くなりそうだということであれば、緊急用口座の割合を増やしてもいいでしょう。

しかし、あくまでこの口座の役割は、突然の細々とした支出で貯金を取り崩さなくてもいいようにすること。大きな出来事、例えば突然事故に遭ったり病気になったりした場合は、迷わず貯金口座のお金を使いましょう。

複数口座を持って貯金のシステムを作ろう

今回は貯金をするために必要な3つの口座とその役割をご紹介しました。貯金用に口座を分けることが大切ですが、せっかく分けても何かあった時にすぐ貯金用口座から引き出してしまえば、なかなかお金が貯まりませんしモチベーションも下がります。何かあった時はすぐ使えて、何もなければ貯金として残るという口座を別に持つことで、上手に貯金ができるシステムを作りましょう。

文・松岡紀史(ファイナンシャル・プランナー、ライツワードFP事務所)/fuelle

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