ヘッドハンティングなどのケースを除くと、転職は年齢が高くなるとともに困難さが増すと言われている。特に40代の転職は、20代、30代と比較すると狭き門だ。そのような状況でも転職を成功させる人がいる。40代の転職で失敗する人と成功する人はどこが違うのであろうか。

40代での転職は難しい

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(画像=Creativa Images/Shutterstock.com)

年齢階級別の転職入職率は、男女とも20歳~29歳をピークに下降している(厚生労働省「平成29年雇用動向調査結果の概況」より)。男性は20代から30代前半にかけての下降率が大きく、40代では、45歳を境に下降率が高くなっていた。一方、女性は、20代から30代前半にかけての下降率は男性と同様に大きいが、30代から40代は緩やかに下降している。

男女とも40代での転職は20代、30代に比べ難しくなっていくというのは事実だということがわかる。

40代の転職が難しい人の2つの特徴

40代の転職が難しい人の特徴のなかで大きな割合を占めるのは2つある。

まずは「本人の自己評価と市場価値とのギャップ」だ。「名の知れた有名企業に勤めていた」「収入はこれだけもらっていた」「管理職として多くのリソースを管理していた」といった前職の実績や肩書のみで自分自身を高く評価している人は、転職の場面で市場価値とのギャップに苦しむことになるだろう。

転職回数が3回以上の人も転職は難しい傾向になる。ミドル世代の転職なので、転職回数が2回までであれば、さほど問題視はされない。しかし転職回数が3回を超えると、転職先企業は採用してもまた退職してしまうのではないかと考えてしまうのだ。

「本人の自己評価と市場価値とのギャップ」の具体例

40代の転職が難しい人の特徴である「本人の自己評価と市場価値とのギャップ」については、具体例を挙げるとより分かりやすい。

・「前職が大手有名企業なので、中小企業なら転職は簡単だ」
現実……中小企業であってもミドルの市場価値は即戦力の人材であるかどうかである。

・「前職の部署では高い業績を上げた。転職先でも同様に実績を上げることができる」
現実……部署で上げた実績は個人の能力だけによるものではないケースが多い。

・「前職では高年収だった。転職先でもそれ以上の年収がもらえるはずだ」
現実……年収は転職先企業の判断で決められる。

40代の転職が成功しやすい人の6つの特徴

40代でも転職が成功しやすい人の特徴は、転職が難しい人の特徴の裏返しである。前述した「本人の自己評価と市場価値とのギャップ」が少ないのだ。求めている人材と自分の経験やスキルがマッチするであろうと想定される企業に数多く応募しているのである。

これを踏まえて、40代で転職を成功させるポイントは以下の6つだ。

・現在の転職市場における自分の価値を把握する。
・自分の経験とスキルを即戦力で活かせる企業に数多く応募する。
・前職と同業・異業に関わらず、具体的に自分がどのように活躍できるかを考える。
・ミドル人材にありがちな傲慢さや頭の固さを感じさせない柔軟で素直な受け答えを心掛ける。
・転職して新しい職場になっても積極的に適応できるチャレンジ精神をアピールする。
・ミドル人材のセールスポイントであるストレス耐性があることを伝える。

40代の転職を成功させるには自分自身のキャリアの棚卸をするのも大事

40代で転職に臨むためには、まず現在の転職市場での自分の価値を把握しなければならない。そのためには、名刺に印字されていた肩書や企業の看板を外すことがスタートだ。看板を外した自分自身のキャリアを棚卸することで、自分の市場価値を実感することができる。これは、転職をせず現職に留まる選択をした際にも、自分のスキルアップのモチベーションとなるであろう。

文・MONEY TIMES編集部/MONEY TIMES

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