2019年9月4日13時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

昨日3日(水)に発表された8月米ISM製造業景気指数が2016年8月以来の50割れ、好況・不況の判断の分かれ目となる基準値の50を下回った。加えて中国が米国の関税に対しWTO(世界貿易機関)へ提訴したことによる米中貿易戦争の激化など、リスクオフのマーケットだ。また、今月18日(水)のFOMCを控えてボードメンバーによる発言はブラックアウト(FOMC前に関係者の金融政策に関する発言を禁じるルール)前に今週が最後となるだけにしっかりと耳を傾けておきたい。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米ドル/円は動きが鈍く、105.50~106.50円でレンジを形成しているので、あしもとはこのレンジ内でうまく立ち回っていきたい。米指標悪化や米中対立などから引き続きダウンサイドにリスクがあるが、動きが出るまではレンジと割り切りオシレーター系のテクニカル指標を眺めながらでもよさそうだ。また、本日4日(水)よりFOMCメンバーの発言が多く予定されているが、スケジュールは以下になる(全て日本時間)。

9月4日(水) 22時25分 ウィリアムズ・NY連銀総裁
9月4日(水) 25時30分 ボウマンFRB理事
9月4日(水) 25時30分 ブラード・セントルイス連銀総裁
9月4日(水) 26時00分 カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁(投票権なし)
9月4日(水) 28時15分 エバンス・シカゴ連銀総裁
9月6日(金) 25時30分 パウエルFRB議長

カシュカリ連銀総裁以外は今年のFOMCでは投票権を持っており、それぞれの発言にはそれなりの重みがある。トランプ米大統領からの利下げ圧力が強まるなか、8月米ISM製造業景気指数が50を下回ったことでハト派寄りになるFOMCメンバーもいるだろうか。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。