2019年9月6日9時過ぎに西原宏一さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

昨日5日(木)のNY市場では、米国株が急騰。米中が通商協議の10月開催で合意したことが背景。資金は債券から米国株へ。NYダウは372ドル高の2万6728ドルでクローズ。一方米国債は値崩れしている。米2年債は最大14bp(0.14%)跳ね上がり、10年債利回りは一時12bp(0.12%)急騰。ドル金利の上昇に呼応し、米ドル/円は一時107.23円まで急騰した。一方、香港デモの沈静化と合意なき離脱懸念の大幅後退で、反発に転じた英ポンド/米ドルは大幅上伸。高値は1.2354ドル、英ポンド/円の高値は132.16円。3日(火)の英ポンド/円の安値は126.67円のため、急速に約5.50円急騰したことに。報道によれば、あっという間に追い込まれているようにしか見えないボリス・ジョンソン英首相だが、あくまでも10月15日、あるいは早い日程での総選挙実施を推し進めたい考えのようだ。10月31日のブレグジットを延期するようEUに要請するなら「のたれ死に」するほうがマシだとコメント。ボリス英首相が提出した総選挙実施の動議は否決されたが、ボリス氏は週明け9日(月)に総選挙実施の動議を再提出する計画で下院は同日再び採決を行う予定。本日6日(金)から来週にかけてのポンドは乱高下する可能性が高く、ポンド絡みの取引は慎重に。

現在の為替相場の戦略やスタンス

ユーロ/米ドルは一時1.1085ドルまで上昇するもポンドの急伸によりユーロ/英ポンドが値崩れしており、ユーロ/米ドルは本日6日(金)朝8時40分時点、1.1035ドルレベルで推移。ただ、英ポンド/米ドルの急落により、過去数週間ユーロ/米ドルが売られ過ぎの環境にあったと想定しており、ユーロ/米ドルの上値余地が拡大していると考えていることは変わらずだ。デマーク・インディケーターもユーロ/米ドルのボトムアウトを示唆しており、ユーロ/米ドルの押し目買い方針。

西原 宏一(にしはら こういち) 株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。