2019年9月20日9時時点に西原宏一さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

先週のECB、そして今週のFRB、BOJ、BOE、さらにはSNBと主要中銀の金融政策決定会合は終了。主要イベントを終えた昨日19日(木)のNY市場で動意をみせたのがポンド。ポンドは主要通貨に対して全面高。対ドルで一時0.7%上昇し、1.2560ドルの高値に到達。要因は欧州委員会のユンケル委員長が、合意なき離脱を阻止するためにあらゆる手段を講じる考えを表明したこと。欧州委員会のユンケル委員長は10月31日までに合意なき離脱に至ることは可能だと考えている。スカイニューズが22日(日)に放送する同委員長のインタビューを基に伝えた。ユンケル委員長は、合意なき離脱になれば、英国とEUにとって「壊滅的な」打撃となると警告。「合意に至るよう全てのことをやっている。合意なしという考え方は好きではないからだ」と述べたが、合意に至る確率が50%を上回るのか下回るのかについては言及を避けた。「目的が全て達成されれば、バックストップは必要ない」と発言(出所:ブルームバーグ)。加えて、アイルランドのバラッカー首相は来週ニューヨークでジョンソン英首相と会談し、離脱問題で合意を模索すると発言したことも注目されている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

9月3日の英国議会再開以来、反発に転じたポンドの上値余地が拡大していると考えている事は変わらず。ただ上昇が一方的だったため、英ポンド/米ドルの日足は、カウントダウンを形成しており、日足ベースでは調整の可能性を示唆している。加えて週末にブレグジットがらみでどういうヘッドラインが飛び出すのがわからないため、ポンドはディップを待ちたいところ。米ドル/円は50%戻しの108.43円レベルがレジスタントになって上げ渋り。ヘッドラインリスクが高いため、週超えは避けたいところだが、英ポンド/米ドル、ポンドクロスの押し目待ちで臨みたい。

西原 宏一(にしはら こういち) 株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。