権利付き最終売買日に絡む需給要因に注目 期末にかけて堅調推移を予想

マーケット展望
(画像=Thinkstock/GettyImages)

先週末の米国株式市場では、米中貿易交渉が進展するとの期待が後退し主要株価指数は下落した。昨日の中国株市場も上海総合指数が大幅反落。先週末には中国人民銀行が実質的な利下げに踏みきり、政府による景気下支えへの期待から3000ポイントの大台を回復していただけに、利益確定売りも出やすい状況だった。

こうしたことから3連休明けの東京市場も反落スタートとなりそうだ。しかし、下げ渋るだろう。このところの「下げない相場」で買い遅れている向きの押し目買いが相場を支えるだろう。もっと大きな構図は、やり需給だろう。売るだけ売ってもう売り物が出てこない。そんなところに9月の中間期間を控えて、売り方の買い戻しニーズは強い。先週より減少したとは言え、裁定取引の現物売り残は1兆9000億円と記録的な水準に高止まりしている。

その意味で今週最大のポイントは26日の9月末配当の権利付き最終売買日。配当取りの動きに加えて、インデックス投資の機関投資家による「配当の再投資」が入る。指数との連動性を保つために配当落ちする分を先物で買いヘッジするのだ。日経平均先物で1200億円弱、TOPIX先物で5400億円程度の先物買いが、権利付き売買最終日と落ち日の両日に分けて入る見込みだ。これらの需給要因で裁定残のポジションも動かされる可能性がある。

こうしたこともあって9月月末にかけて相場は堅調となるだろう。昨年は権利落ち日まで8連騰、落ち日には2万4000円の大台に乗せた。

目先のターゲットはGW前の4月下旬につけた年初来高値。その水準は昨年秋の2万4000円台の高値からクリスマス暴落でつけた1万9000円台の安値までの下げ幅に対するフィボナッチの61.8%戻しに当たる。その水準を奪回できれば、昨年来高値も視野に捉えることができるだろう。

今週の予想レンジは2万1800円~2万2500円とする。

広木隆 広木 隆(ひろき・たかし)マネックス証券 チーフ・ストラテジスト
上智大学外国語学部卒業。国内銀行系投資顧問。外資系運用会社、ヘッジファンドなど様々な運用機関でファンドマネージャー等を歴任。長期かつ幅広い運用の経験と知識に基づいた多角的な分析に強み。2010年より現職。著書『9割の負け組から脱出する投資の思考法』『ストラテジストにさよならを』『勝てるROE投資術


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