全国投資セミナーで各地を回っている。プレゼンテーションの時間に限りがあり、相場展望の説明に時間を費やして、どうしても個別銘柄の紹介にまで手が回らない。それでもお客様には有望銘柄のリストをお配りしている。セミナーに参加していただいた方には有望銘柄を知らせ、そうでない方にはあまり披露する機会がないというのも問題だと思い、今回からレポート上で公開していこうと思う。ちょうど今日は9月権利落ち日で実質今年度下半期のスタートだ。これから毎月、このリストの銘柄とパフォーマンスのレビューをおこなっていくことにする。なお、セミナーにご参加いただいた方はお分かりだろうが、このリスト、ここしばらく変更がない。このすべてが、ずっと推奨してきたトップピックだが、あえてトップピックを絞れば、OLC、リクルート、SBG、日立、資生堂か。
最初は、オンリーワンの位置づけにある企業群だ。
オンリーワン
オリエンタルランド(4661)
リクルートホールディングス(6098)
任天堂(7974)
ソフトバンクグループ(9984)
ニトリホールディングス(9843)
ヤクルト本社(2267)
ダイキン工業(6367)
シスメックス(6869)
次は上と似ているが、四季報・夏号が特集で取り上げたTSR(トータル・シェアホルダーズ・リターン)の高い銘柄群の中から、これは、というものを選んだ。
高TSR
ゴールドウイン(8111)
神戸物産(3038)
朝日インテック(7747)
コーセー(4922)
リログループ(8876)
ワークマン(7564)
ネットワンシステムズ(7518)
次は僕がもっとも好きなセクター/テーマであるディフェンシブ・グロース。ディフェンシブな手堅いビジネスを人口が伸びる新興国で展開する。ピジョン、良品計画などは復活の兆しが出ている。
ディフェンシブ・グロース
ライオン(4912)
良品計画(7453)
ピジョン(7956)
花王(4452)
資生堂(4911)
日清食品ホールディングス(2897)
ヘルスケアはこれら。武田は疑問視する声が多いが、チャレンジがなければ成長できない。彼らのチャレンジを応援したい。結果が出るまで時間がかかるとしても、配当利回りの高さで待っていられる。
ヘルスケア
武田薬品工業(4502)
エーザイ(4523)
第一三共(4568)
CYBERDYNE(7779)
チャーム・ケア・コーポレーション(6062)
次は本命のIoT/5G関連。それにとどまらず、広く社会に要請されるテクノロジーを活用してビジネスをドライブしていけるような企業だ。総合的なメーカーと部品/そのほかに分けて表示する。
IoT/5G
ソニー(6758)
オムロン(6645)
日立製作所(6501)
日本電気(6701)
富士通(6702)
日本電産(6594)
信越化学工業(4063)
村田製作所(6981)
TDK(6762)
アンリツ(6754)
アドバンテスト(6857)
最後は省力化/効率化関連。ビジネス・ソリューションやシステム会社、およびハードの機械株などである。
省力化/効率化
エヌ・ティ・ティ・データ(9613)
野村総合研究所(4307)
トレンドマイクロ(4704)
オービック(4684)
伊藤忠テクノソリューションズ(4739)
ダイフク(6383)
アマノ(6436)
アズビル(6845)
米中の貿易摩擦でFA機器の先行きが見通せないなかアズビルは、関税の影響を抑えるため中国での生産や現地での販売に力を入れ、営業担当者を増やすなど手を打ち始めた。横田隆幸取締役は先日の決算発表で「他社に遅れている海外展開を強化する好機だ」と発言した。ピンチをチャンスに。その心意気や良し、である。市場もそれを応援し株価も上場来高値更新が続いている。
広木 隆(ひろき・たかし)マネックス証券 チーフ・ストラテジスト
上智大学外国語学部卒業。国内銀行系投資顧問。外資系運用会社、ヘッジファンドなど様々な運用機関でファンドマネージャー等を歴任。長期かつ幅広い運用の経験と知識に基づいた多角的な分析に強み。2010年より現職。著書『9割の負け組から脱出する投資の思考法』『ストラテジストにさよならを』『勝てるROE投資術』
【関連リンク マネックス証券より】
・来週の小売企業の決算発表スケジュールは
・年末から来年にかけて米国株はゆるやかな上昇を予想 考えられるネガティブ要因は?
・配当落ち分を埋められるかに注目
・権利付き最終売買日に絡む需給要因に注目 期末にかけて堅調推移を予想
・配当落ち分を埋められるかに注目