2019年10月10日11時時点に神田卓也さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

本日10日(木)からワシントンで行われる米中閣僚級通商協議を前に、米ドル/円相場は関連報道に振り回される展開が続いている。朝方には「米中次官級通商協議は進展がなかった」、「中国代表団は10日にワシントンを発つ予定、閣僚級協議は1日のみ」と伝わり107.03円前後まで下落したが、その後は「劉中国副首相は11日(金)まで通商協議のためワシントンに滞在」と報じられたため下げ渋った。さらにその後、「米国は中国との部分的な合意の一環として『通貨合意』を検討」と伝わると107円台半ばに戻して下げ幅を解消。続けて「米政府が一部企業に中国通信機器大手ファーウェイへの部品供給を許可」と報じられると上昇に転じ、107.77円前後まで上値を伸ばした。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米中通商問題を巡る悲観報道と楽観報道が数時間のうちに相次ぎ、それに逐一反応した事で市場には疲労感も漂っている。これまでの報道には観測に過ぎないものが目立ち、実際の協議の行方は五里霧中。ここからは、閣僚級協議の結果待ちで、次第に様子見モードへ移行しそうだ。米中の合意が本日10日(木)中に纏まるようなら(部分的にせよ)108円台乗せもあり得る一方、明日11日(金)に結論が持ち越されるなら再び106円台に差し込む可能性もある。本日10日(木)の米ドル/円は「ヘッドライン相場」が続く公算が大きい。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券(株)(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社)を経て、1991年(株)メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月(株)外為どっとコム総合研究所入社。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。