40代で子育て世帯の人におすすめの自動車保険とは何か。保険は「あっちを立てればこっちが立たず」の世界だ。補償が手厚ければ高く、安ければ手薄い。満足度は高くするには商品の特色を理解して自分に向いたものを選ぶのが重要だ。

すべての人におすすめの自動車保険はない

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(画像=thodonal88/Shutterstock.com)

自動車保険の「保険料の安さ」だけに注目すれば、真っ先に名が挙がるのはSBI損保の自動車保険だろう。通販型・ダイレクト型と呼ばれる自動車保険で、インターネットか電話から加入する。ネット割引など各種割引が充実しており、見積りを比較して最安値であったという口コミも多い。ただし補償内容の検討や事故現場での対応はある程度自分でやる必要がある。

自動車保険の顧客対応や事故対応といった「頼りになる度」では代理店型に軍配があがるだろう。特にAIG生命は評価が高い。何かあったときに保険代理店の担当者にアドバイスをもらえたり、面倒な手続きも代行してもらえたりするのは安心感があるだろう。ただし保険料はダイレクト型より安くなることはまずない。また、示談交渉などで有利になるといったことも期待できないだろう。

安さも追求したいが、あまりほったらかしなのも困る。逆にサービスが満点でも、何かと出費の多いファミリー世帯は保険料の高さも気になるところだ。そこで、40代ファミリー世帯が選びやすいバランスの取れた自動車保険とはどれかを検証した。

結果浮かび上がったのは、総合的に満足度の高いセゾン自動車火災保険(おとなの自動車保険」だ。

自動車保険のおすすめはセゾン自動車火災保険(おとなの自動車保険)

セゾン自動車火災保険(おとなの自動車保険)は損保ジャパン日本興亜グループのダイレクト型自動車保険だ。40歳~60歳までなら保険料が割安になるように設計されており、補償内容や事故対応などの評価も高い。保険料と補償内容のバランスが良いことから、2011年参入と後発組でありながら多くの自動車保険の満足度調査で上位にランキングされている。

メリット1……40代・50代の自動車保険料が比較的安い

「おとなの自動車保険」の名の通り、ターゲット年齢を絞っている点がこの商品の大きな特徴だ。セゾン自動車火災保険内で同条件なら、被保険者が40代・50代のとき最も保険料水準が安くなるように設計されている。一般的な自動車保険は全年齢(18歳以上)、21歳以上、26歳以上、30歳以上、35歳以上という区切りが一般的で、35歳以上は一律料金になることが多い。セゾン自動車火災保険の場合は35歳以上も1歳刻みの保険料体系となっているが、この戦略は実に理にかなっている。

警察庁の調べでも、交通事故件数は40代・50代が非常に低い。リスクが少ない加入者が増えれば、その分、保険料を安くできるというわけだ。CMに俳優の香川照之さんを起用しているあたりも、狙いを定めている年齢層は明白である。

メリット2……必要な補償だけを付けられる

セゾン自動車火災保険の優れた点は、「補償内容のカスタマイズ性の高さ」にある。基本補償とオプション補償がきっちりと分かれているため、自分のニーズに合わせた保険にカスタマイズできる。

たとえば、ロードサービスがあらかじめ付帯ではないのは自動車保険のなかではかなり特徴的だ。JAFなど既にほかで加入している人にとっては、補償が重複しなくてありがたい。基本補償も、対人賠償・対物賠償が無制限、無保険車傷害、自損事故傷害など「これぞ自動車保険」という内容がそろっている。

メリット3……ALSOKが現場に駆け付ける

セゾン自動車火災保険のもうひとつオンリーワンなサービスとして挙げられるのがALSOKとの連携だ。事故を起こしたときはとかく不安になりがちである。サポートデスクに電話すると30分程度でALSOK隊員が到着し、警察の届け出に関する支援や救急車の手配、事故現場の状況確認や写真撮影を代行してもらえる。これはどちらかというと安心のためのサービスと言えるので、万が一の時も落ち着いて対応できる自信がある人には不要かも知れない。

セゾン自動車火災保険(おとなの自動車保険)の注意点

ランキング上位常連の自動車保険にも弱点はある。特に気を付けたいのは以下の2点だ。

注意点1……ロードサービスは有料

ロードサービスは自動付帯していないため、JAFなどに加入していない場合は申込時に設定することを忘れないようにしたい。「ALSOKが付いているから安心」と誤解する人が多いようだが、ALSOKは事故現場での安全確保や状況の確認または証拠集めを請負ってくれるだけだ。バッテリー上がりやガス欠、車の故障などには対応してくれない。ロードサービスを付けていなくても依頼をすれば手配してくれるが、有料なので注意しよう。

注意点2……最安値とは限らない

セゾン自動車火災保険は40代・50代に重点を置いた商品ではあるが、業界最安値を保証してくれるわけではない。車の条件や補償内容によっては他社のほうが安いケースも十分考えられる。検討の際は必ず複数の見積りを取って比較するのがいいだろう。

おすすめの自動車保険は人によって異なる

40代ファミリー世帯におすすめできる保険として、今回はセゾン自動車火災保険の自動車保険を紹介した。繰り返すが、すべての人にベストな保険は存在しない。保険料が安いものは自己解決能力が求められることがあるし、補償の種類が豊富でも自分に必要とは限らない。多少面倒でも、補償内容をしっかり比較した上で最適な自動車保険を選んでほしい。

文・篠田わかな(フリーライター、ファイナンシャル・プランナー)/MONEY TIMES

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