【目次】
①ウィルズIPOの基礎情報
②ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)【12/4更新】
③IPOジャパン編集長 西堀敬 氏のコメント 【12/2更新】 ※有料会員限定
- 会社名
- 株式会社ウィルズ
- コード
- 4482
- 市場
- マザーズ
- 業種
- 情報・通信業
- 売買単位
- 100株
- 代表者名
- 代表取締役社長 CEO 杉本光生 /1966年生
- 会社住所
- 東京都港区虎ノ門3-2-2 虎ノ門30森ビル
- 設立年
- 2004年
- 社員数
- 42人(2019年09月30日現在)
- 事業内容
- 上場企業と機関投資家及び個人投資家をクラウド上でつなぐ、機関投 資家マーケティングツール「IR-navi」及び個人投資家マーケティング ツール「プレミアム優待倶楽部」の提供、並びに統合報告等の ESG コ ンテンツの企画・制作
- URL
- https://www.wills-net.co.jp/
- 資本金
- 146,485,000円 (2019年11月12日現在)
- 上場時発行済み株数
- 4,597,600株
- 公開株数
- 320,000株
- 連結会社
- なし
- スケジュール
- 仮条件決定:2019/11/27→910~960円に決定
- ブックビルディング期間:2019/11/29 - 12/05
- 公開価格決定:2019/12/06→960円に決定
- 申込期間:2019/12/09 - 12/12
- 上場日:2019/12/17→初値4,535円
- シンジケート ※会社名をクリックすると外部サイトへ飛びます
- 主幹事証券:みずほ証券
- 引受証券:大和証券
- 引受証券:SBI証券 (SBI証券の詳細記事はこちら)
- 引受証券:三菱UFJモルガン・スタンレー証券
- 引受証券:マネックス証券 (マネックス証券の詳細記事はこちら)
- 引受証券:楽天証券 (楽天証券の詳細記事はこちら)
- 引受証券:松井証券 (松井証券の詳細記事はこちら)
- 引受証券:エース証券
- 引受証券:水戸証券
- 大株主
- 杉本光生 31.76%
- 蓮本泰之 13.54%
- SUGアセット(株) 6.31%
- ウィッテン・ダレル 3.51%
- 上川博史 3.22%
- 青山洋一 3.01%
- 神保(株) 2.29%
- (株)ケーアイティーシー 2.29%
- 秋元伸介 2.07%
- 蒲野宏之 2.04%
- 業績動向(単位:1千円)
売上高 経常利益 当期利益 純資産 - 2016/12 単体実績
386,971 -50,088 -57,964 114,948 - 2017/12 単体実績
650,125 55,984 3,532 118,480 - 2018/12 単体実績
1,161,243 107,710 121,822 252,302 - 2019/09 第3四半期単体実績
1,176,645 243,416 166,205 575,387 - ロックアップ情報
- 指定された株主は上場後180日目の2020年6月13日までは普通株式の売却ができず(例外あり)
- 調達額(公開株数×公開価格)
- 3億720万0000円(320,000株×960円)
- 潜在株数(ストックオプション)
- 732,000株
- ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)
- 株式会社ウィルズ<4482>は機関投資家や個人投資家を上場企業とつなぎ、上場企業の企業価値最大化を支援する、上場企業向け株主管理プラットフォームを提供する企業である。
■事業内容詳細
同社は「上場企業と投資家を繋ぐことにより効率的な資本市場の実現と上場企業の企業価値最大化を支援すること」をミッションとしている。具体的には下記サービスを上場企業に対し提供する。
・プレミアム優待倶楽部
・IR-navi
・ESGソリューション
●プレミアム優待倶楽部について
プレミアム優待倶楽部は「ポイント制株主優待」と株主の「電子化」を組み合わせたサービスである。2015年9月にサービスを開始した。
上場企業は本サービスを導入することで、株主構成の最適化・中長期的な安定株主の創出・電子化による株主管理コストの低減が可能となる。
また株主側は同サービス導入企業の発行する株主優待ポイントを、同社が発行する「WILLsCoin」と交換することで、様々な優待商品との交換が可能である。
プレミアム優待倶楽部はサービス導入企業からのシステム導入売上に加え、ポイント売上を毎期継続的に受領することで、ストック型のビジネスモデルとなっている。顧客数は2019年9月末時点で42社である。
●IR-naviについて
IR-naviは同社創業来の基盤サービスであり(2005年にサービス開始)、上場企業の機関投資家マーケティングプラットフォームである。2019年9月末時点で264社にサービスを提供している。
本サービスを導入することで、上場企業は株主状況の把握・投資家のターゲティング・IR業務の効率化が可能となる。
顧客からシステム利用料を受領するビジネスモデルであり、顧客企業数の増加により売上拡大が可能である。
●ESGソリューションについて
ESGソリューションは統合報告書やマニュアルレポートなど、投資家とのコミュニケーションを企画・制作するサービスである。
2018年6月に同社が吸収合併した、アレックス・ネット株式会社がサービス提供を手掛けていた事業である。
■部門別売上高
2018年12月期の部門別売上高は下記となっている。
2018年12月期 売上高12億円
・プレミアム優待倶楽部 6.7億円(対前年同期比100%増)
・IR-navi 2.3億円(同▲14%減)
・ESGソリューション 2.3億円(同1,969%増)
同社は当初、IR-naviにより事業の立ち上げがなされたが、現在の売上の中心はプレミアム優待倶楽部である。また2018年6月にアレックス・ネット株式会社を吸収合併し、アレックス社の手掛けていたESG事業を取り込むことで、ESG事業の立ち上げを果たした。
また2019年12月期Q3(累計)の部門別売上高は下記である。
2019年12月期Q3(累計) 売上高12億円
・プレミアム優待倶楽部 7.6億円
・IR-navi 2.0億円
・ESGソリューション 2.0億円
既にQ3時点で前期の通期売上と同レベルに達しているが、プレミアム優待倶楽部の伸びが今期増収の背景となっている。
■業績推移
2016年12月期 売上高3.9億円、経常利益▲0.5億円、当期純利益▲0.6億円
2017年12月期 売上高6.5億円、経常利益0.6億円、当期純利益0億円
2018年12月期 売上高12億円、経常利益1.1億円、当期純利益1.2億円
2019年12月期(予想) 売上高16億円、経常利益2.7億円、当期純利益1.8億円
※2017年12月期より連結決算
2016年12月期の売上高3.9億円から、2019年12月期は売上高16億円まで急成長を見込んでいる。
増収とともに増益も果たしており、2018年12月期は経常利益1億円を突破した。2019年12月期の経常利益は2.7億円を予想している。
今期Q3(累計)は売上高12億円、経常利益2.4億円であり、通期予想達成に向けての進捗は順調である。
■財務状況
2018年12月期末時点で、資産合計8.3億円に対し、純資産合計2.5億円、自己資本比率30%である。
借入金2.4億円に対し、現預金3.4億円、売掛金1.4億円を有しており、財務内容に特段の懸念事項はない。
■資金使途
IPOにより0.8億円の資金調達を行い、下記の使途を予定している。
・プレミアム優待倶楽部、IR-naviのシステム開発資金 0.8億円
調達金額は1億円未満ながら、調達資金は事業拡大のためのシステム開発資金に投じられる。
■株主構成
杉本社長が筆頭株主であり株式シェア32%を保有している。第2位株主は蓮本専務取締役CFO(株式シェア14%)。また第3位株主のSUGアセット株式会社(同6.3%)は杉本社長の資産管理会社である。社長の関係先及び専務にて、50%以上の株式シェアが有されている。
個人中心の株主構成であるが、株式会社ベクトル(同1.6%:6058)、NVCC8号投資事業有限責任組合(同0.6%)、三菱UFJ銀行(同0.6%)、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイド(同0.6%:4436)が少数株主として存在している。
■まとめ