2019年10月2日より国立新美術館でカルティエ展「カルティエ、時の結晶」として催されます。これまで世界の都市で30回以上も開催されてきたカルティエ展ですが、今回は「時の結晶」をテーマとし、1970年代以降の現代作品のデザインに焦点を当てた展示や、普段は目に触れることのない「個人所蔵」の作品を紹介する、新しい試みが試されています。カルティエの魅力と、カルティエ展のおすすめポイントについて解説します。

カルティエはフランス発の歴史あるブランド

カルティエ展,魅力
(画像=vfhnb12/Shutterstock.com)

まず、カルティエというブランドについて改めて紹介しましょう。ブランドの名前を知らない人はいないカルティエ。ブランドのスタートは1847年、創設者のルイ=フランソワ・カルティエが立ち上げた宝石店です。瞬く間に王族・貴族の間で人気となりました。

カルティエの人気が今もなお続く背景には、カルティエが伝統を守るメゾンであると同時に、新しい取り組みを行ってきたからです。例えば、世界初の腕時計はカルティエの「サントス」であると言われていますし、1912年には、世界で初めてバケットカットのダイヤを作ったと言われています。今もなお、パリ本店には、100年を超える期間の資料やアーカイブが残されており、インスピレーションの源となっているのです。

今回のカルティエ展のテーマと見所とは?

カルティエは、1989年から過去のアーカイブを紹介する展覧会を世界各地で行っています。これまで世界中で30回以上も開催されてきましたが、日本に来るのは10年ぶりで、六本木の国立新美術館で開催されます。今回のカルティエ展のテーマは、「時の結晶」であり、「時間」を軸として、「色と素材のトランスフォーメーション」「フォルムとデザイン」「ユニヴァーサルな好奇心」という3つの章で構成されています。

これまで、カルティエ展では、「カルティエ コレクション」と呼ばれる歴史的な作品が展示のメインテーマでした。しかし、今回は、新しい試みとして、1970年代以降の現代作品のデザインに焦点が当てられています。さらに、通常公開されることのない「個人所蔵」の作品も世界中から厳選され展示されているなど、これまでのカルティエ展とは少し異なる趣が楽しめる展示会になっています。

また、もう1つ注目したいのが、カルティエ展の会場構成です。今回の会場構成は新素材研究所の杉本博司氏と榊田倫之氏によって手掛けられています。彼らはこだわりとして、今回の装飾に、無垢素材の木や石、ガラス、川島織物セルコンと特別に共同開発したファブリックを用いています。「光」をイメージした会場は、他に類を見ない空間となっているそうです。

カルティエ展だけでない、カルティエ展の楽しみ方

さらに、カルティエ展の期間中である10月2日から14日の間、カルティエ展の会場である国立新美術館のほど近くにある、21_21 DESIGN SIGHTで、カルティエのクラフツマンシップを体験できるパブリックイベント 「Les Moments Cartier-Art de Faire カルティエが魅せる職人技」が開催されています。フランス文化省から「メートルダール(フランスの人間国宝のようなもの)」に認定された宝石彫刻師が来日したり、時計職人のデモンストレーションが行われたりします。カルティエ展と合わせると、より一層カルティエの世界観を楽しめることでしょう。

カルティエの魅力に触れてみよう

10年ぶりに行われるカルティエ展ですが、今回は装飾の面でも、コレクションの面でも、新しい試みがなされています。さらに、近くでパブリックイベントも行われるなど、過去のカルティエ展に行ったことがある人でも、十分に楽しめる内容になっています。芸術の秋、ぜひ六本木に足を運んでみてはいかがでしょうか。(提供:JPRIME


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