8代目のVWゴルフGTIがワールドプレミア。アップデートしたMQBプラットフォームに245ps/370N・mを発生する2.0L直4ターボエンジンを搭載
独フォルクスワーゲンは3月3日(現地時間)、ジュネーブ・モーターショー2020の中止に伴い、同ショーで発表予定だった新型ゴルフGTIをオンラインストリーミング配信で発表した。また、ガソリンモデルの新型ゴルフGTIのほか、ハイブリッドモデルの新型ゴルフGTEとディーゼルモデルの新型ゴルフGTDも初公開する。
第8世代となる新型ゴルフGTIは、デジタル時代に向けたピュアで高効率、かつハイテクなコンパクトスポーツハッチバックを目指して開発された。
基本骨格には進化版のMQBプラットフォームを採用。パワーユニットには「EA888 evo4」2リットル直列4気筒DOHC直噴ターボユニットを搭載する。最高出力は245ps、最大トルクは370N・m発生。従来モデルに比べて15ps、20N・mの向上を果たした。組み合わせるトランスミッションは、専用セッティングの6速MTと新しいシフトバイワイヤーギアボックスを備えた7速DSGの2機種を設定。懸架機構は改良版の前マクファーソンストラット/後マルチリンクで構成し、最新世代の電子制御式減衰力可変ダンパー「DCC」を組み込む。また、電子制御ディファレンシャル機構「XDS」やアダプティブダンパー「DCC」などを統合制御し、優れたトラクション性能と操縦性を実現する新システムの「ビークル・ダイナミクス・マネージャー」を装備した。
エクステリアについては、「GTI」ウィングとハニカムグリルを備えた新造形のフロントバンパー、グリルと一体造形でアレンジしたデイタイムランニングライトおよび水平基調LEDバー、ハニカムグリルのパターンと合わせてデザインした5つのLEDのXシェイプフォグランプ(オプション設定)、フロントスプリッターとリアディフューザーを繋ぐラインを形成するブラックサイドシル、左右にブラックのエッジを設けた新デザインのルーフスポイラー、テールパイプを左右に配した「GTI」ディフューザーなどを採用したことがトピック。足もとには専用デザインの17インチアルミホイールを標準装備し、オプションで18インチまたは19インチのアルミホイールを用意する。ブレーキキャリパーはレッド塗装で仕上げた。
内包するインテリアは、高精細の10.25インチデジタルインストルメントクラスターと10インチインフォテイメントシステムを装備した先進のインターフェイスに、タッチコントロールやクローム/レッドGTIバッジを配した新しいマルチファンクション・パフォレーテッドレザースポーツステアリングホイール、デジタルコックピットおよび「GTI」専用モードを含む30色のアンビエントライトなどを組み込んだことが訴求点。また、GTI伝統のアレンジとして、赤のアクセントカラーを随所に取り入れる。さらに、新造形のシートにはこれまたGTI伝統のチェック柄「Scalepaper(方眼紙)」を採用した。
運転支援システムとしては、210km/hまでの速度域に対応する「トラベルアシスト」のほか、半径800mまでの範囲の車両や交通インフラと相互に連携する車車間・路車間通信「Car2X」を装備。また、コネクテッド機構としてストリーミング再生やインターネットラジオ、その他のオンライン機能を提供する「We Connect」サービスを設定した。
なお、今回発表された新型ゴルフGTIはプロトタイプで、市販バージョンの本国での発売は2020年後半を予定。日本への導入時期は、現在のところ未定である。
(提供:CAR and DRIVER)