「放電」と「充電」を棚卸しする

まず、ファーストステップとして取り組んでほしいのは、「自分にとっての『放電』と『充電』を棚卸しすること」です。

「放電」とは、自分のエネルギーを奪う行為や時間のこと。一方、「充電」とは、自分にエネルギーを与える行為や時間のことです。

何が放電で何が充電なのかは、人によって異なります。自分の基準で良いので、次ページの表のように、放電と充電を思いつくまま箇条書きしてみてください。どんなに小さな行為でも構いません。「いつもの電車に乗り遅れた」といった、自分の日常の行動に関することでも、「子供を叱ってしまった」といった周囲の人との関係のことでも、なんでもOKです。

同じ行動でも、突き詰めて考えてみると、「放電」にも「充電」にもなります。例えば、お酒を飲みに行ったとき、記憶が無くなるぐらい飲んでしまい、翌日ひどい二日酔いになったら「放電」ですが、適度な酔いで楽しく飲めれば「充電」でしょう。その場合は、放電と充電の両方に分けて、書いてください。

こうして、放電と充電となる行為を思いつくだけ並べていくと、何が自分にエネルギーを与え、何がエネルギーを奪うのかが、はっきりと見えてきます。 

また、ダメな習慣に見えていた行動も、実はムダではなかった、ということもわかります。何がムダなのかが、鮮明になるわけです。