先週から3月決算企業の本決算発表がスタートしています。決算発表がスタートしたばかりということや、新型コロナウイルス感染拡大の影響で決算発表が後ろ倒しになっていることもあって昨日までに決算を発表した企業はまだ多くありません。それでも昨日までに決算を発表した企業はTOPIX500採用の3月決算銘柄で20社余りにのぼります。そこで今回はTOPIX500採用の3月決算銘柄を対象に昨日までの決算を早速まとめてみました。

投資のヒント
(画像=PIXTA)

そのなかで決算を受けて株価が大きく上げたのが23日に決算を発表したオービック(4684)やネットワンシステムズ(7518)で、増益が見込まれる2021年3月期の業績予想を発表したことで決算発表翌日に株価が大幅高となり、ネットワンシステムズは15%近い上昇となっています。また、24日に決算を発表したファナック(6954)は上期の業績予想を発表したことで不透明感が後退し株価が12%近く上げています。

決算集計(4月22日-27日発表分) 決算集計(4月22日-27日発表分)
(画像=マネックス証券)

もう一つのヒント

●週後半の決算発表スケジュールは

先週後半から3月決算企業の本決算発表がスタートしていますが、今週はその決算発表が一段と本格化しています。こうしたなか30日は取引時間中や昼休み中にデンソー(6902)や商船三井(9104)などが、そして取引終了後にZホールディングス(4689)や村田製作所(6981)、東京エレクトロン(8035)、日本電産(6594)などが決算を発表する予定です。また、5月1日には三井物産(8031)や野村不動産ホールディングス(3231)などが決算発表を予定しています。

金山敏之(かなやま・としゆき)
マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト
国内証券会社の投資情報部にて、営業向けの個別銘柄・業績動向分析レポートを担当、その後、外資系証券などを経て、2007年4月より現職。国内市況、業種、および個別銘柄に関する分析を担当。「マーケットメール」コラムの執筆を行う。日本証券アナリスト協会検定会員。

【関連リンク マネックス証券より】
アフターコロナ相場を見据えた投資テーマは
日銀政策決定会合:企業にはプラスでも、銀行には不安感まだ燻る
タダより高いもの
原油安は金融の“システミック・リスク”のトリガーになるのか
原油価格の急落‐株式市場への影響は?