2020年7月29日12時過ぎに西原宏一さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

昨日28日(火)の米国株は反落。マクドナルドと3M、ハーレーダビッドソンはいずれも、予想を下回る決算により株価が下落したことなどが嫌気され、インデックスが下げた展開。ナスダックは1.3%下落。株安によりスイスフランが2015年6月以来の高値に上昇。米ドル/円も一時105.00円割れとなった。

現在の為替相場の戦略やスタンス

マーケットの話題はゴールドマン・サックスの以下コメント。


世界の準備通貨としてのドルの地位が危険にさらされていると、ゴールドマンが警告した。米金融当局によるインフレ誘発型政策への傾斜や政治不安、新型コロナ感染急拡大への懸念がこのリスクを高めているという(出所:ブルームバーグ)。


上記コメントがドルの上値をさらに重くした形。しかし米ドル/円に関しては、104円前半を簡単に抜けるとは考え難く、一定の時間がかかると想定している。加えて、下記の報道が米ドル/円の買い戻しを誘引して、下げ渋り。


財務省幹部は本日29日(水)、105円を割り込んだ米ドル/円相場について、「為替の水準についてはコメントしない」としつつ、「為替の安定は重要なので、緊張感を持って為替市場動向を注視している」と述べた(出所:朝日新聞)。


この報道自体が大きな意味を持つとは思えないが、こうした報道を受けて、本邦機関投資家の行動が変わることがあるため、要注意。基本的に104円台は米ドル/円のショートは買い戻し。中期のドル安スタンスは変わらないため、ドルの戻り待ちで臨みたい。

西原 宏一(にしはら こういち) 株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。