LINEの完全子会社で、暗号資産取引所BITMAXの運営などを行うLVC株式会社と、その子会社であるLINE TECH PLUS PTE. LTDが、ブロックチェーンサービス開発プラットフォーム「LINE Blockchain Developers」とデジタルアセット管理ウォレット「BITMAX Wallet」の提供を開始した。26日、プレスリリースで発表した。

両社は、ブロックチェーンは非常に大きな可能性を秘めた新しい技術ではあるが、構築や展開に伴うコストや複雑さなどが障壁となり、未だ実用化および一般化には至っていないと指摘。そのような背景から、「LINE Blockchain Developers」を提供するという。

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(画像=月刊暗号資産)

同プラットフォームでは、既存のサービスに対して手軽にブロックチェーンを導入できるほか、独自のトークンエコノミーを構築することも可能だという。

主な機能としては以下の通りだ。

  1. 独自トークンエコノミーの構築
  2. さまざまな物や権利をトークン化して管理
  3. ブロックチェーン資産を安全に保護
  4. ブロックチェーンの簡単実装
  5. ブロックチェーンネットワークを簡単に管理
  6. LINEとの連携

これにより、独自トークンを発行するだけではなく、キャラクターやアイテム、ゲーム内通貨をトークン化することが簡単にできるようになったようだ。

この独自トークンなどは、併せて発表されたBITMAX Walletで管理することができる。

LVCはすでにサービスを提供しているBITMAXとの違いについて、「暗号資産を取り扱うのがBITMAX、トークンやデジタルアセットを取り扱うのがBITMAX Wallet」と説明している。

実際、BITMAX Walletで管理できるのは独自ブロックチェーンである「LINE Blockchain」で作られたLINK(LN)のみとなっている。

このウォレットはLINE IDを使用することで簡単に作成できる。LINE IDに紐づいているため、LINE内の「友だち」と簡単にデジタルアセットを送り合うことができるようだ。

なお、LINE Blockchain DevelopersはLINE TECH PLUS PTE. LTDが、BITMAX WalletはLVCがそれぞれ運営を行なっていく。

LINEはブロックチェーンを応用したdAppsの開発や、P2Pネットワークによる分散システムや暗号化技術の研究を進めるため、2018年4月に「LINE Blockchain Lab」を設立。独自暗号資産であるLINKなどを含めた「LINEトークンエコノミー」構想を打ち立てるなど、ブロックチェーン関連事業に力を注いでいる。(提供:月刊暗号資産