本記事は、山口雄輝氏の著書『お金も仲間も引き寄せる 神コミュニティの創り方』(ぱる出版)の中から一部を抜粋・編集しています
仲間を集めるときの3つの基準
仲間を集めるときには、3つの基準があります。
この基準を満たせる人だけを主要メンバーとして集めてください。
(1)同じ絵を見られるか? (2)自分にないスキルを持っているか? (3)“気持ちのいい奴”か?
「同じ絵」とは、あなたの掲げるミッションやビジョンに共鳴してくれるかどうかです。神コミュニティで大きなことを実現するためには、あなた1人の力では無理で、仲間との共創が必須になります。ルフィが1人で海賊王になろうとしなかったのと同じです。
ですからまずは、あなたが掲げる「大きな夢」に共鳴して、一緒に達成してくれる人かどうかを見極めます。
次に、神コミュニティは発案者が1人で引っ張っていくのではなく、それぞれが役割を担い、みんなで大きな目的を実現していきます。
あなたに得意なところがあるとしても、苦手なところもあるはずです。僕でいえば、仲間を集める力はあるけれど、事務処理的なことやスケジュール管理的なことが苦手だったりします。そのような、「自分にない能力」を持っている人を探します。
問題が起きたときの突破力がある、デジタル・リテラシーが高い、マーケティングができる、動画編集やSNS管理が得意、いろいろな知り合いがいる(友だちが多い)など、各分野において必要な人材を見つけましょう。
そのメンバーといい酒が飲めそうか?
最後の「気持ちのいい奴」は、かなり感覚的になりますが、あなたが「こいつとなら一緒にいい酒が飲めそうだ」と思えるような相手です。何か問題があっても、それを楽しめるくらいの価値観の仲間が良いでしょう。
お酒を飲まない人なら、一緒に海外旅行に行って、四六時中一緒にいても苦にならないような相手、一緒に夢を語って、雑魚寝しても大丈夫なくらい信頼できる相手が「気持ちのいい奴」です。
感覚的でわかりにくいかもしれませんが、「いい相手」は大体、一緒にいて気持ちが良かったり、何をしても楽しかったりします。
神コミュニティは楽しむために創るものですから、一緒にやるメンバーもまた楽しめるメンバーでなければいけません。逆にいうと、そういうあなたのワガママを通せるのが、コミュニティ創りの良いところでもあります。
ですから、そのようなメンバーは決して多くいる必要はありません。3~5人でいいと僕は思っています。数よりも重要なのは“いい乾杯ができるような仲間”です。
この3つの基準を満たす仲間集めができると、コミュニティの推進力は上がりますので、しっかり選んでください。
クリティカル・シンキングのできる人を1人は入れよう
このようにして集めた主要メンバーたちは、全員が主役です。
集めたのは確かにリーダーですが、みんなで大きなことを成し遂げていく以上、「俺たちはこうするぞ」とリーダーが引っ張るのではなく、各メンバーが「自分はこれをする」という役割を担い、その分野においては主役として活動していくことが必要です。だからこそ、神コミュニティは八百万型の組織になるのです。
ただ、この仲間集めには1つコツがあります。それは「クリティカル・シンキングのできる人」を1人は入れておくことです。
クリティカル・シンキングは「批判的思考」とも呼ばれ、感情や主観に流されずに物事 を判断しようする思考プロセスを指します。客観的な目線で物事を見て、コミュニティが 本来の目的とは違う方向へアクセルを踏んでしまったときに、ブレーキを踏んでくれる役割を果たしてくれます。
言い換えるなら「ネガティブ・チェッカー」ということになりますが、この手の人を入れるときには注意点があります。
それは、基本的に批判的だったり、口うるさいことが多かったりするので、事前にメンバー全員がネガティブ・チェッカーとしっかり人間関係を作り、人間性を理解しておくことが重要です。
例を挙げると、観光型飲食店の創立メンバーのなかには、それぞれの役割を持った超優秀なメンバーがいるのですが、恐ろしいほどに事の善し悪しをハッキリ言う仲間がいます。
ですが、言うことは的を射ていますし、彼の助言で何度も助けられています。また、そこにはメンバーやコミュニティのことを考える“愛”が強く感じられます。
ですから、僕らは彼が何かを言い出すたびに感情的にならず、「あいつは店舗と自分のためにあえて言ってくれるんだな」と冷静に彼の意見を聞くことができています。
このように考えられるのも、彼自身が元々気持ちのいい奴で、そのことをメンバー全員がきちんと理解しているからです。
もちろん、サシ飲みどころか何度も杯を酌み交わしているので、信頼関係がしっかり構築されています。ですから、彼にキツイことを言われても、人が離れない環境ができているのです。
コミュニティを創る際には、人を選ぶこと、そして、メンバー全員で信頼関係を構築しておくことがとても重要です。その上で、ポジティブに触れ切ってしまわないよう、ちゃんとブレーキを踏んでくれるメンバーを最低でも1人は入れておきましょう。
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