本記事は、山口雄輝氏の著書『お金も仲間も引き寄せる 神コミュニティの創り方』(ぱる出版)の中から一部を抜粋・編集しています
【注意点1:イベントを盛り上げるコツ】
いざイベントが始まると、ほとんどの場合トラブルや細かい運営の変更などが発生します。そのなかでも「熱量が上がらなかった」という失敗に対する有効なアプローチを列挙します。
・ポジティブオーラ全開で挑む
自分がポジティブオーラをまとって参加者をもてなしましょう。「挨あい拶さつも元気よく!」で、主催側のみんなの元気が良いと全体の空気が温まります。共創型コミュニティのイベントでは「丁寧さ」<「元気」と覚えておいてください。
・イベント中、少人数グループを盛り上げていく
主催側の友人が参加者として集まった共創型タイプのイベントを前提に話を続けます。はじめは、自分達が主催というアドバンテージがあるので、いろいろなグループに顔を出して少人数のグループ同士をくっつけたり、1人で寂しそうにしている参加者に声をかけて混ぜてあげたりして、お節介をしましょう。イベント中に、つまらなそうにしている人は必ず現れます。ここを放置してはいけません。
なぜなら、全体の熱量の総量が重要だからです。つまらなそうにしている人がいたら、主催かそういった役割の人が1~2分でも構わないので、声をかけてあげましょう。その人のパーソナリティがわかったら、盛り上がっているグループに混ぜるのは非常に効果的です。
混ぜたタイミングでは“がっつり仕切って”あげましょう。自分がいなくても話が盛り上がり出したら、煙のように“ふわっと消える”です。そして、次のグループへ火を灯(とも)しにいきます。これを、長くても3~5分を1クールとして回遊します。
こういった動きを、主催メンバーのなかで役割や時間を決めて実施することをおすすめします。イベント中の話しやすい雰囲気づくりを無視して(ほとんどのイベントはここを放置している)、「好きに話してください」と放置すると、内輪で固まってシナジーが生まれません。つまり、新しいコミュニティができないのです。
そうすると満足度は上がりません。入り口で全員が興味を持ち合い、初対面でも楽しく話せる空気づくりは、自然には完成されないのです。
他人同士をジョイントする場合は、相手のメリットに差し込みにいくのが効果的です。その人の自慢話を、こちらが他己紹介してあげるイメージです。次のようなトークです。
「〇〇さんをこのグループに混ぜていただいても良いですか?〇〇さんは、都内で飲食店を5店舗も経営されていて、事業もすごくうまくいってますが、ボランティアなどもやっていて人間も最高です。□□さんも今から飲食店やると言っていたのを思い出して、ちょっとご紹介させていただければと思いまして!」
このように、紹介する人の自慢話を代弁してあげて(自慢話は自分では言いにくいが、第三者が話してあげることでその人も嬉しいし、紹介される側もその人を高く評価して興味が生まれるので、会話がスムーズになります)、相手のメリットと合致させるところまでできれば完璧です。
・主催側で空気の入れ替えを行なう
イベントではほとんどの場合、出会いや縁を期待しています。そのなかで(人間的に、容姿的に、社会的に)素晴らしい方は、拘束される確率が高いです。わかりやすいのは、綺麗な方に男性がロックオンしている様子です。男女間にかかわらず、そういった場面が訪れるでしょう。
空気を見てあからさまに長い時間話している場合は、引き離して違うグループにジョイントしてあげましょう。空気の入れ替えです。参加者側からすると、ずっと1人と話しているより、たくさんの面白い人と話すことを期待している可能性のほうが圧倒的に高いです。ここは主催者側で整備してあげましょう。
これは、最初は勇気のいる作業ですが、いろいろな人と話すといった観点で参加者の満足度を上げる重要な動きです。
〈マムツリー〉は18人程度の小さな空間でしたが、約20分に1回の頻度で席を入れ替えて、全員が全員と話せるように工夫していました。結果、ビジネスが500組、カップル50組、うち結婚13組が生まれたのです。
【順序4:イベント終了後】
・イベント終了後は2次会に自分がいなくても回るようにする
参加者はそのイベント自体や、主催との人間関係で集まってきます。右記の注意点を履行すると、イベント終了時には新しいコミュニティが生まれているでしょう。その新しいコミュニティの熱量を上げるのが2次会です。自分がいなくても盛り上がっている状態がベストで、そういった導線を作ってあげることをおすすめします。
〈マムツリー〉では、2次会は神田駅の高架下の、誰も歌を聞いていないカラオケ居酒屋に行ってもらっていました。知らないおじさんの演歌などが流れていて、かなり汚いのですが、その雑多な感じが逆に良かったです。
ここまでくると、すでに当日の参加者のほとんどと話して気の合う人と仲良くしているので、コミュニティが確立されつつある状態です。ですから、2次会では席替えなどを実施する必要はありません。自分も一参加者として楽しみましょう。
・サンキューメールは個別に(ダメ出しをもらおう)
サンキューメールは、共創型コミュニティのイベントでは必須です。運営メンバーにも参加者にも全員に送りましょう。Facebookのイベントページなどで「本日はありがとうございました!」では0点です。全件個別にバイネームで気持ちを伝えましょう。これが次のイベント参加や、仲間意識を強めることにもつながります。
なお、私は30人以上のイベントを実施する場合は、参加者にイベントの感想を聞くようにしています。ダメ出しも愛のムチだと思って、真摯に受け止めましょう。
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