「ファミリーオフィス」という言葉を知っていますか。「家族で働く場所」とそのまま日本語に翻訳したら大間違い。ファミリーオフィスは富裕層一族の永続的な繁栄を目的とした専門組織のことを指します。日本人にはあまり馴染みがないファミリーオフィスとは何かを解説していきましょう。

ファミリーオフィスの歴史や役割

金融
(画像= Imaging L/stock.adobe.com)

ファミリーオフィスは欧米で発達した概念で、富裕層一族の財産を管理・運用していくための専門組織です。日本では富裕層であっても一族の一人が財産の管理・運用をしているケースが目立ちますが、欧米ではファミリーオフィスにそういった役割を担わせます。

ファミリーオフィスの考え方が生まれたのは、19~20世紀のアメリカと言われています。アメリカの産業革命で生まれた富豪一族が自分たちの財産を継承していくため、財務や税務の専門家によるチームを作ったのが始まりとされています。

世界的には、ロックフェラー家やカーネギー家、ヴァンダービルト家などのファミリーオフィスが有名ですが、最近ではマイクロソフトの創業者であるビル・ゲイツ氏もファミリーオフィスを保有していることで知られています。

小国の国家予算規模の資産を運用

世界有数の富豪一族が有している資産は、小国の国家予算に匹敵するほどの規模です。こうした規模の資産を適切に運用していけば、その富豪一族に巨額の利益をもたらし続けます。

一族が広がっていき、保有している資産も増えれば管理も煩雑になります。こうしたことも、ファミリーオフィスが必要になってくる理由です。また外部組織に資産管理をさせることで、財産を巡る一族内での揉め事も避けやすくなります。

最近ではシンガポールなどでファミリーオフィスの設立が増えているとされています。経済成長が著しい東南アジアで成功した企業オーナーなどに狙いを定めているわけです。

いずれはアフリカで続々設立する時代に?

かつてのアメリカやヨーロッパのように、経済成長が著しい国ではファミリーオフィスがどんどん設立されています。いずれは「最後のフロンティア」と呼ばれるアフリカで、ファミリーオフィスが設立されていくかもしれませんね。