米カード決済大手・Visaの暗号資産(仮想通貨)対応カードにおいて、2021年上半期に10億ドル(約1,100億円)相当の暗号資産決済が行われた。7日、Visaが発表した。

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(画像=月刊暗号資産)

VisaのCFOであるVasant Prabhu氏は同日、米CNBCの取材に対し、「我々は、暗号資産をより使いやすくすることに注力している。消費者が法定通貨を利用するくらい普及するように多くの施策を行っているところだ」と述べた。

さらに同氏は、暗号資産決済について「ボラティリティなどの点で、たくさんの問題があるのは事実です。しかし、それは暗号資産の決済を行う所有者が価格の管理をするしかないのが現状です」と課題も付け加えた。

Visaとライバル関係にあるMastercardの最近の調査によると、北米における消費者の93%が、来年は今年以上に暗号資産決済や生体認証決済、QRコード決済などのキャッシュレス決済を考えているという。Mastercardも、Winklevoss兄弟が共同設立した暗号資産取引所Geminiと提携した暗号資産対応カードを夏に発売する予定だ。

7日、VisaはCoinbase(コインベース )、BlockFi(ブロックファイ)などを含む50社以上とパートナーシップを結び、Visaのカード会員は全世界の7,000万以上の加盟店で暗号資産による決済が可能になったことを発表した。商品の購入やサービスの利用時にユーザーが暗号資産決済を選択すれば、加盟店のシステムが暗号資産に対応していなくても、バックヤードでカードに紐づけられた暗号資産のウォレットから即座に法定通貨へと換金され決済される。

Visaは、暗号資産業界と伝統的な銀行を融合させる同社の大規模な取り組みの一環を行っている最中だ。

Visaの決済ネットワークに米ドルと連動したステーブルコイン・USDCを導入し、銀行に暗号資産の売買機能を提供するなど、消費者から企業まで暗号資産決済の普及拡大に努めている。(提供:月刊暗号資産