近年、お得な制度として注目を浴びているのが「ふるさと納税」です。「興味はあるけどまだ使ったことがない」という人も多いのではないでしょうか。ふるさと納税はお得な制度ですが、メリットとデメリットを正しく把握することが重要です。

ふるさと納税5つのメリット

ふるさと納税を始めよう メリットとデメリットを理解してお得に活用!
(画像=show999/stock.adobe.com)

ふるさと納税のメリットとして、以下のようなことが挙げられます。

1.返礼品がもらえる

ふるさと納税を行うと、寄附した自治体から寄附に対する返礼品がもらえます。返礼品の内容は自治体によって異なり、その地域の特産品やその地域に所在している企業の製品など、地域に根ざしたものが一般的です。食料品やお酒、ホテル宿泊券、家電などさまざまあります。

2.ポイントがもらえる

ふるさと納税を行う際は、各自治体の情報がまとまったポータルサイトを利用するのが一般的です。サイトによっては、ふるさと納税を行うことでポイントが貯まるところもあります。また、クレジットカード決済で寄附金を支払えば、クレジットカードのポイントももらえます。さらに、ポイントサイト経由することで、三重でポイントを貯めることができる場合もあります。

3.税金が控除される

ふるさと納税には「納税」という言葉が入っていますが、実際は各自治体への「寄附」です。ふるさと納税を行うと、原則として自己負担額から2,000円を差し引いた額が所得税および住民税から控除されます。つまり、実質2,000円の負担で返礼品を手にすることができるのです。

4.好きな自治体に寄附できる

通常、住民税は住んでいる地域(住民票がある地域)に納めます。したがって「今は住んでいないが、自分が生まれ育った故郷に税金を納めたい」と思っても、通常はできません。そこで「自分の意思で応援したい自治体を選べる制度」として、ふるさと納税が創設されました。地域に制限はなく、寄付する自治体を自由に選べます。

5.寄附金の使い道を指定できる

自治体によっては、ふるさと納税を行った本人が寄附金を何に使うか選ぶこともできます。

ふるさと納税5つのデメリット

次に、ふるさと納税のデメリットを見ていきましょう

1.節税にはならない

誤解されることが多いのですが、ふるさと納税は節税にはなりません。「いずれ支払うことになる所得税および住民税」をどの自治体に支払うか決めるだけだからです。

ただし前述のとおり、実質2,000円の負担で返礼品を手にすることができます。2,000円相当以上の返礼品をもらうとトータルではプラスになるので、「お得な制度」と呼ばれているのです。

2.控除限度額を超えると自己負担になる

寄附金額には、収入や家族構成などに応じて一定の上限(控除限度額)が設けられています。控除限度額を超えた金額については控除の対象にならず、自己負担になります。「自分の控除限度額はいくらなのか」を確認してから寄附しましょう。

3.場合によっては確定申告を行う必要がある

ふるさと納税を行うと、場合によっては確定申告を行う必要が生じます。以下に該当する場合は確定申告をしましょう。

・ふるさと納税先の自治体数が6団体以上ある人
・期限内に「ふるさと納税ワンストップ特例制度」を提出しなかった人

4.寄附の金額に関わらず2,000円は必ず自己負担となる

寄附の金額に関わらず、2,000円は必ず自己負担となります。寄附の金額や返礼品の内容によっては、トータルで損が発生することもあるでしょう。

5.その年は持ち出しになる

自己負担額の2,000円を除いた全額が所得税および住民税から控除されますが、すぐに戻ってくるわけではありません。通常、所得税は寄附した年の翌年の確定申告後に還付されます。住民税は、寄附した年の翌年6月から翌々年の5月までの1年分が軽減されます。どちらも寄附した年に関しては、持ち出しになることに注意が必要です。

得するためのポイントを押さえよう

今回は、ふるさと納税のメリットとデメリットについて解説しました。ふるさと納税は「お得な制度」ではありますが、得するためには「控除限度額を超えない」「2,000円相当以上の返礼品をもらう」といったポイントを押さえる必要があります。ふるさと納税を有効に活用しましょう。

※上記は参考情報であり、ふるさと納税を推奨するものではありません。

(提供:Wealth Road