暗号資産(仮想通貨)取引所ビットポイントを運営するリミックスポイントは5日、通期連結業績予想を上方修正したと発表した。この発表を受け、6日の取引では開始早々から株価は上昇し、一時491円をつけた。この価格帯は実に約2年半ぶりの水準となる。

リミックスポイント、暗号資産事業好調で業績予想を大幅上方修正
(画像=月刊暗号資産)

昨晩のFOMC(米連邦準備理事会)が公表した議事要旨で、「早期の利上げと資産縮小」という見解が判明してから、米株価は大幅に下落。日本市場でも朝の前場から軟調な展開が続いたが、リミックスポイントの株価はそれでも上昇した形だ。なお、取引は前日比9円安(-1.94%)となる455円で終えている。

リミックスポイントは2021年(2021年4月~2022年3月)の連結業績予想について、売上高を273億8,700万円(前期比2.1倍)へ、営業利益予想を63億2,000万円と、昨年予想の26億500万円から倍以上の上方修正(前期は28億8,800万円の赤字)、純利益を21億4,200万円から50億6,000万円(前期は29億7,400万円の赤字)と上方修正することを発表した。

昨年12月、同社の株価における始値は171円であった。その後、株価は急上昇し、1ヶ月で2.5倍以上の急騰を見せている。

リミックスポイントが好調である要因は、暗号資産取引所ビットポイントによる暗号資産事業だ。国内暗号資産交換業者としては初めてとなるトロン(TRX)、エイダ(ADA)、ジャスミー(JMY)の取扱いを開始すると、新規口座開設が急増。販売所取引の取引量が予想を大きく上回っている。

さらに、北海道日本ハムファイターズの新監督に就任した「ビッグボス」こと新庄剛志監督をビットポイントのブランドアンバサダーとして採用。その際に契約金の一部をジャスミーで支払うなどして話題となった。新庄氏はアンバサダー就任の際「暗号資産については何も知らないが、流行らせたい」と発言して話題性を生み出し、世間におけるビットポイントの認知度は大幅に上昇した。また1月からはビットポイントのテレビCMが流れるようになり、知名度はさらに上昇したと言える。

国内暗号資産交換業者として唯一の取扱いとなるジャスミー(JMY)は「データの民主化」を実現させるという理念の下で立ち上げられたプロジェクトであり、日本のジャスミー株式会社が発行する。同通貨は去年11月にビットポイントへ上場した。(提供:月刊暗号資産