2022年1月26日13時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

ウクライナを震源地とした地政学リスクがマーケットを冷やしている。先週末に米国務省が在ウクライナ米大使館に勤務する職員の家族に国外への退避命令を発令したことをきっかけとして、荒い値動きが続いているが、このような足元が不安定な地合いで明日27日(木)日本時間早朝はFOMCを迎えることになる。FOMCでのポイントは、以下。

・テーパリング終了時期(3月終了予定だが今回終了の場合はサプライズ)
・3月FOMCでの利上げ幅(0.25%コンセンサスだが0.5%の可能性も)
・QT開始時期(年内開始が想定されるが時期が早まると警戒される)

上記を踏まえ、米国がどこまで引き締めてくるかだろう。パウエルFRB議長のインフレに対してどこまで強い姿勢を示すかも相場を動かすトリガーになる。しかし、現在荒れている相場の中でFRBは明確なアナウンスを先送りにすることも考えられる。結果次第で、どちらにでも動けるよう、柔軟スタンスで臨みたい。

現在の為替相場の戦略やスタンス

ボラタイルなマーケットのままFOMCが迫っており、捕まったロングを切れずにポジションを抱えてFOMCを迎えるプレイヤーが多そうだ。仮にFRBが早期金融引締めを明確に示すようであればリスクアセットのロングを切りつつ、豪ドル/円などのクロス円は結構大きな規模で落ちると考えている。うまく乗れればチャンスだろう。もっとも早期金融引締めを織り込んで冷え込んだマーケットなので金融引締めメッセージが少ない場合の戻りも大きい。どちらにせよ今回FOMCである程度のヒントがもらえれば、リスク許容の変化に大きな動きが期待できるクロス円でついていきたい。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。