株価ボードを見る人たち
(画像=VectorSpace / PIXTA)
日経平均 2万7,131.34円(▼457.03円)
為替 1ドル=113.87円
売買高(東証一部、以下同) 13億2,031万株
売買代金 3兆1,569億8,600万円
値上り銘柄数 291銘柄
値下り銘柄数 1,989銘柄
騰落レシオ(25日) 92.02%

市況概況

特に売り材料はないが、下がるから売るで大幅下落

一時、米国株が大暴落したことや、夜間取引とシカゴ市場の日経平均先物が戻りきらなかったことなどが嫌気されて売り先行になった。米国株の大暴落を見て売りが売りを呼ぶような展開になり、一時は2万7,000円ぎりぎりのところまで売られる展開に。

しかし、特に売り急ぐ理由はなかったことから、2万7,000円水準では底堅さが見られ、下げ渋りになって前場の取引を終えた。

昼の時間帯には買戻されて、戻り歩調に。日銀の買いが期待されて、後場に入ると下げ幅は縮小になった。しかし、「戻りが鈍い」とみると、再度売り仕掛けのような動きがあり、何度か2万7,000円を割り込む場面があった。それでも「2万7,000円を割り込むと買われる」という状況で、何とか2万7,000円台を保っての引けとなった。

小型銘柄は大きく売られるものがあって大暴落、ほぼ全面安だった。東証マザーズ指数の5%近いマイナスを筆頭に、日経ジャスダック平均も二部株指数も大幅下落。先物はまとまった売りが散発的に見られ、そのたびに指数が下押すことになったが、断続的な動きになりきれなかった。方向感はなく、目先の売り買いが中心になっていたようだ。

特に売り急ぐ材料がない中で、大きな下げになった。米国発の大暴落、世界同時株安という展開で、2015年夏や2018年10月〜12月の暴落時のような様相を呈している。金融緩和の終了で「米国のバブルが弾けた」ということなのだろうが、日本株は割安感があり、デカップリングが期待される。

テクニカル分析

日経平均

移動平均線からの乖離が大きくなっており、縮小するように底堅さがみられるだろう。上値は重いだろうが、下値固めが期待される。

あれやこれやと一言

最後は戻したものの、米国市場の大暴落を見て、売り急ぐ展開となった。買われすぎ銘柄が売られて、割安銘柄が底堅い、ということではなく「下がるから売る」という展開。米国と同じで、急落時によくあるパターンだ。

売りが売りを呼んで「空売りが積み上がると一気に戻す」ということになるが、戻ったところが最後の売り場ということになる。金融緩和の終了が見えているので、右下がりの波乱相場が続くということなのだろう。ただ、今回のような、訳がわからない売りがかさんだところが底値になることは多い。

昨晩、米国市場で急反発となったように、訳もわからず売られ、訳もわからず上がる、ということを繰り返しながら底値を付けるということ。ゲーム感覚で「下がるから売る」、「上がるから買う」という参加者が多いので動きが増幅されるのだ。

右往左往する相場=指数に惑わされず、割安銘柄が下がれば買い、割高銘柄が上がれば売り、ということでいい。割高銘柄が再度、買われすぎまで買われることはないのだろうから、戻りでは見切り売りで割安銘柄に乗り替えればいい。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。