2021年12月にマイナンバーカードの普及率がついに4割に到達した。しかし見方を変えれば「まだ4割」で約6割の人は、マイナンバーカードを作成していない。マイナンバーカードを作成していない人の多くは、カードでできることや使い方を認識していない可能性がある。そこで本記事では、改めてマイナンバーカードの基礎知識を解説していく。

「マイナンバーカード」の基礎知識をおさらい

今さら聞けない!「マイナンバーカード」でできることは?普及率4割に
(画像=komagym/stock.adobe.com)

マイナンバーカードは、国と地方公共団体が共同で運営しマイナンバーカードの発行を担っている。J-LIS(地方公共団体情報システム機構)によると、マイナンバーカードは「マイナンバー(個人番号)が記載された顔写真付のカード」と定義されている。またマイナンバーとは、住民票があるすべての人に番号が割り振られるものだ。「行政の効率化」「国民の利便性」を高める目的で制度化されている。

つまりマイナンバーカードを持っていなくても、マイナンバーはすべての国民に付与されているというわけだ。2016年1月にマイナンバーの運用が本格的に始まった。マイナンバーカードを入手するには、まず郵便やパソコン、スマートフォンなどで交付申請を行うことが必要だ。その後、市区町村から交付通知書(はがき)が申請者に簡易書留で届く。

期限までに本人確認書類などとともに交付場所に持参すればカードを受け取ることができる。

マイナンバーカードの普及率は?

マイナンバーカードの普及率は、2021年12月3日時点で40.0%に到達した。以下が直近1年の普及率の推移だ。

<マイナンバーカードの普及率の推移>

年月日普及率
2021年12月1日時点39.9%
2021年11月1日時点39.1%
2021年10月1日時点38.4%
2021年9月1日時点37.6%
2021年8月1日時点36.0%
2021年7月1日時点34.2%
2021年6月1日時点31.8%
2021年5月1日時点30.0%
2021年4月1日時点28.3%
2021年3月1日時点26.3%
2021年2月1日時点25.2%
2021年1月1日時点24.2%

出典:総務省公式サイトより株式会社ZUU作成

ちなみに総務省は、都道府県別の普及率も公表しているので2021年12月1日時点のデータを紹介しよう。最も普及率が高いのは「宮崎県」で52.0%、最も普及率が低いのは「沖縄県」で31.9%となっている。

<都道府県別の普及率ランキング>

都道府県普及率
宮崎県52.0%
兵庫県44.9%
奈良県44.5%
滋賀県43.8%
東京都43.6%
神奈川県43.1%
山口県41.9%
大阪府41.3%
千葉県40.8%
富山県40.8%
石川県40.6%
広島県40.6%
京都府40.4%
静岡県40.3%
福岡県40.0%
香川県39.9%
愛媛県39.9%
愛知県39.8%
三重県39.7%
宮城県39.3%
佐賀県39.1%
岡山県39.1%
島根県39.0%
徳島県38.9%
熊本県38.9%
大分県38.9%
福井県38.6%
長崎県38.6%
埼玉県38.4%
茨城県38.1%
鳥取県38.0%
岐阜県37.6%
鹿児島県37.5%
秋田県37.3%
栃木県37.0%
山梨県36.8%
北海道35.9%
和歌山県35.7%
山形県35.7%
福島県35.0%
青森県34.5%
長野県34.3%
岩手県34.1%
群馬県33.6%
新潟県33.2%
高知県32.5%
沖縄県31.9%

出典:総務省公式サイトより株式会社ZUU作成

マイナンバーカードを使ってできることは?

マイナンバーカードの活用方法については、マイナンバーカードの総合サイトで以下の6つが紹介されている。

 ①個人番号を証明する書類として
 ②各種行政手続きのオンライン申請
 ③本人確認の際の公的な身分証明書
 ④各種民間のオンライン取引に
 ⑤さまざまなサービスを搭載した多目的カード
 ⑥コンビニなどで各種証明書を取得
 引用:地方公共団体情報システム機構「マイナンバーカード総合サイト」より

③については、銀行や証券会社など金融機関での口座開設やパスポートの新規発給などで利用できる。⑥については、コンビニで住民票や印鑑登録証明書などを取得する際に利用できる。

ただしコンビニでの各種証明書の取得は、自治体によって対応していない場合もあるため、確認が必要だ。さらに詳しい内容を知りたい人は、「マイナンバーカード総合サイト」をチェックしてみてほしい。

マイナンバーカードを持つメリットは他にも

マイナンバーカードを入手すれば上記のような使い方ができるが他にもメリットはある。その一つがマイナポイント事業に参加できることだ。マイナポイントのキャンペーンに申し込み、事前に選んだキャッシュレス決済サービスでチャージや買い物をすると対象金額の25%(最大5,000円分)がポイントとして還元される。2022年1月1日からは、第2弾のキャンペーンがスタートしている。

日本政府は、マイナンバーの普及をさらに加速させるため、さまざまな取り組みを今後も実施することが予測されるだろう。マイナンバー制度そのものの是非についても賛否両論はある。しかし持っていないと不便な一面やマイナポイントのようなメリットも享受できない。そのためまだ交付申請を行っていない方はこの機に申請をしてみてはいかがだろうか。

(提供:manabu不動産投資

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