毎月、新たに発売されるビジネス書は約500冊。いったいどの本を読めばいいのか、迷ってしまう方も多くいるかと思われます。このコーナーでは、読書家が集まる本の要約サービス「flier(フライヤー)」にてアクセスの多かった書籍を、金融業界のユーザーに絞って毎月ランキング形式でご紹介しております。皆様の書籍選びの参考になれば幸いです。

人生がうまくいく、自尊心アップの方法100 2022年1月に読まれた「ビジネス書の要約」トップ10
(画像=PIXTA)

第1位:うまくいっている人の考え方 完全版(ジェリー・ミンチントン著 弓場隆訳、ディスカヴァー・トゥエンティワン)
第2位:整える習慣(小林弘幸著、日本経済新聞出版)
第3位:なぜかうまくいく人の気遣い 100の習慣(藤本梨恵子著、明日香出版社)
第4位:史上最高にわかりやすい説明術(深沢真太郎著、秀和システム)
第5位:できる30代は、「これ」しかやらない(松本利明著、PHP研究所)
第6位:もしあと1年で人生が終わるとしたら?(小澤竹俊著、アスコム)
第7位:問いかけの作法(安斎勇樹著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)
第8位:やる気に頼らず「すぐやる人」になる37のコツ(大平信孝著、かんき出版)
第9位:人は聞き方が9割(永松茂久著、すばる舎)
第10位:爆伸びマネジメント (中尾隆一郎著、かんき出版)

※本の要約サービス「flier」の有料会員のうち、金融業界に所属するユーザーを対象にした、2022年1月の閲覧数ランキング

自尊心を高める100の方法

1月の第1位は『うまくいっている人の考え方 完全版』でした。銀行、証券、保険、すべての分野において、最も多く読まれました。著者ジェリー・ミンチントンのベストセラー『うまくいっている人の考え方』、『うまくいっている人の考え方〈発展編〉』を1冊にまとめた完全版で、100万部を超すヒット作です。

本書には、自分の価値を信じ、それをさらに向上させようというサイクルを生むための、自尊心を高める100の方法が紹介されています。「自分をけなさない」「自分だけの時間を持つ」「よけいな競争はしない」。そうしたシンプルなアドバイスやルールが中心ながら、忙しい日常の中で忘れられがちな人生観にはっとさせられます。

どこから読んでもよく、できることから実践しようと呼び掛ける本書。取り組んだあなたはもう、うまくいく入口に立っているはずです。

うまくいっている人の考え方 完全版
うまくいっている人の考え方 完全版
ジェリー・ミンチントン 弓場隆(訳)
出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン
発売日:2013年4月28日
ジャンル:自己啓発・マインド

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心身を整える108の行動術

第2位は『整える習慣』。身の周り、時間、人間関係などを「年末年始で見直そう!」と書籍の帯で謳っている通り、新年のスタートに際してよく読まれ、特に証券界で支持されています。

著者は自律神経の名医である小林弘幸氏。鞄に入れたはずの物が外出先で見当たらない……。そんな焦りから来る交感神経の不具合などを避けるために、まずは鞄の整理から始めよう、といったすぐに実践できる108の行動術が綴られています。リモートワークの合間にできる10回スクワットなどの体育の時間や、ひとりでゆっくりする時間の確保といった「自律神経を整える」、すなわち「交感神経と副交感神経をバランスよく、高い状態にする」ための習慣が満載です。

「2022年、スタートダッシュで飛ばし過ぎて疲れ気味」と感じている方、ぜひ本書を手に取り、心身の調子を整えましょう。

整える習慣
整える習慣
小林弘幸
出版社:日本経済新聞出版
発売日:2021年02月01日
ジャンル:自己啓発・マインド 健康・フィットネス

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本当の気遣いは「粉雪」

第3位は『なぜかうまくいく人の気遣い 100の習慣』で、銀行関係の仕事に就かれている方々に特によく読まれていました。

「気遣い」という行為は、相手を意識した「気疲れ」や「気苦労」が連想されがちですが、本書で紹介する「気遣いの習慣」は、相手に積極的に働きかけるものではありません。自分の在り方を変えようというスタンスです。「気遣いは料理」であり、本当の気遣いは、見返りを求めず、相手にも気づかれず、自分も傷つかない、粉雪のように消えてしまうものだと説明しています。

意識を変え、自分のためにする気遣いという考え方をすると、きっとこれまでと違った風景が見えてくるはずです。100の習慣のうち、可能なもの、自分に合いそうなものから取り組んでみませんか。

なぜかうまくいく人の気遣い 100の習慣
なぜかうまくいく人の気遣い 100の習慣
藤本梨恵子
出版社:明日香出版社
発売日:2021年11月19日
ジャンル:自己啓発・マインド

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「永遠の作業員」で終わらぬために

ここからは、第4位以下から注目の書籍をピックアップしていきます。

まずは第5位の『できる30代は、「これ」しかやらない』をご紹介します。保険業に携わる方々の間で特によく読まれていました。

外資系コンサルティングを経て独立、活躍している松本利明氏は、人生の分岐点を迎える30代ですべきことのポイントとして、「やったことがないことでも成果を出す」「得意な人を増やす」「声がかかる・相談される人脈を作る」などを挙げています。

あなたは「永遠の作業員」か、それとも「自分らしく活躍する人」か――。そんな問いにドキリとした方には、きっと得るところが多い内容となっています。


できる30代は、「これ」しかやらない
できる30代は、「これ」しかやらない
松本利明
出版社: PHP研究所
発売日:2021年11月09日
ジャンル:スキルアップ・キャリア

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すぐやるための「10秒アクション」

最後にご紹介するのは第8位の『やる気に頼らず「すぐやる人」になる37のコツ』です。こちらも、ランキング上位に目立った習慣化がテーマで、「誰でもすぐできる」、「意志が弱くてもすぐに行動できる」と打ち出しています。

「やろう、やろう」と思いつつ、物事をつい後回しにしてしまった経験、身に覚えのある方も多いのではないでしょうか。そうした先延ばしは、能力ややる気の問題ではなく、現状を維持しようとする脳の仕組みが原因と言います。まず行動し、脳のスイッチをオンにしましょう。ランニングを始めたいのに、体が動いてくれない――。そんなときにはすぐに可能な「シューズを履く」「ランニングウェアに着替える」ことだけやってみる「10秒アクション」がオススメです。

年始に抱負を立てたもののまだ取り組めていない方、ぜひご一読ください。


やる気に頼らず「すぐやる人」になる37のコツ
やる気に頼らず「すぐやる人」になる37のコツ
大平信孝
出版社:かんき出版
発売日: 2021年10月19日
ジャンル:自己啓発・マインド

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編集後記

2022年最初の月間ランキングは、第1位から第3位のタイトルが象徴するように、「うまくいく」や「習慣」を主眼に置いた書籍が目立ちました。年始に当たり、新たなことに取り組もう、改善しようというビジネスパーソンの意欲がうかがえました。また、永松茂久氏の『人は聞き方が9割』(第9位)、中尾隆一郎氏の『爆伸びマネジメント』(第10位)といった、ランキング常連の著者による作品も注目です。

2月はどのようなランキングになるのか、引き続き注視してまいります。

flier編集部

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