将来的に注文住宅を建てたいと考えている方は多いと思いますが、家を買うタイミングは人それぞれです。それでは注文住宅を建てるなら、いつがいいでしょうか。ここでは、家の購入に関わるさまざまな条件を踏まえ、家を買うベストなタイミングについて解説をしていきます。
目次
家族構成から家を買うタイミングを考える
2020年(令和2年)度の国土交通省の住宅動向調査(2019年4月~2020年3月に新築された注文住宅2500件から算出)によると、注文住宅を建てた世帯主の年齢は30代が45.8%と最も多く、次に40代が21.4%と続きます。
全体の平均年齢は40.4歳となっており、居住人数は2~5人で9割を占め平均は3.3人です。
また、厚生労働省の「令和2年(2020)人口動態統計月報年計(概数)の概況」によると、2020年の平均初婚年齢は男性が31.0歳、女性が29.4歳です。
そして初産の平均年齢は30.7歳であることから、結婚、出産を契機に家の購入に踏み切る人が多いのではないかと推察することができます。
(引用:厚生労働省 令和2年(2020)人口動態統計月報年計(概数)の概況)
子どもの成長から考える
子どもの成長したことで家の購入を考えたという方も多いです。
家族の人数の増加や子どもの成長にともない、今まで住んでいた家(マンション)が狭い、部屋数が足りないと感じる機会は増えていきます。
注文住宅を建てるタイミングとして多いのは下記の時期です。
2.子どもが成長して家が手狭になったとき
1.子どもが保育園や幼稚園、小学校に入る前
子どもが幼稚園や小学校に入る前に注文住宅を建てる場合は、子どもが在学時に転園や転校することがないので、同じ環境で仲のいい友達と長く付き合えるのが魅力です。
ママ友など他の保護者との付き合いも続き、子どもの学校生活などの情報も入りやすいので、助かることも多いでしょう。
また、共働きで子どもを保育園に入れたいと考えている方で、待機児童が少なく、希望の保育園に入りやすい地域での家の購入を考えるケースも多いようです。
数はそれほど多くはないですが、子どもに受験をさせようとして、希望の学校に通える学区に住みたいと考える方もいます。
2.子どもが成長して家が手狭になったとき
子どもが小さいうちは、日中は家族とリビングで過ごしたり、兄弟で同じ部屋で遊んだりするかと思います。
しかし、小学校高学年から中学生ぐらいになると手狭になり、また自分の部屋が欲しいといい出すことが多く、せっかく家を購入するなら注文住宅を建てようと検討を始める方も多いようです。
親との同居から家を買うタイミングを考える
親との同居開始も家を買うタイミングの1つです。
親と同居する方は親の年齢や体調などから考えて、介護がしやすいバリアフリー住宅や二世帯住宅を建てるケースが多いです。
親との同居で購入資金の一部を親が援助してくれる場合は、家の購入のハードルは下がるので、検討もしやすいでしょう。
建築後に手すり等をつけるのであれば、親の介護認定によっては介護保険から補助が出ることもありますし、地域によっては親世帯との同居で補助金が出る地域もあります。
同居ではありませんが、共働きなどで子どもの世話にどちらかの親のサポートが必要になる場合で、実家の近くに家を購入する方も少なくありません。
土地の取得から家を買うタイミングを考える
注文住宅を建てるのにはまず必要なのは土地です。
土地の取得にかかる金額で注文住宅にかけられる金額も変わりますし、土地の大きさや形状、周囲の環境によって間取りも大きく変わります。
そのため、土地は注文住宅を建てるためにはとても重要な要素といえますが、どのようなタイミングのときに住宅の購入を考えればいいのでしょうか。
おもに以下の2つが挙げられます。
2.土地を相続したとき
1.理想の土地が見つかったら
理想の土地が見つかったら、家を建てようと考える方もいます。
土地探しは縁ともいわれますが、場所によっては土地探しを続けても、なかなか土地が見つからないという場合もあります。
いくつかの土地を見て、ここだという土地が見つかれば、それが家を建てるタイミングでしょう。
とくに、子どもが保育園や幼稚園、小中学校に通っている場合は、できれば今住んでいるところからあまり遠くへは行きたくないと考えるかもしれません。
子どもの学区や保育園探し、通勤時間や通勤手段などで、土地探しをする区域が狭くなると土地探しも難しくなり、どうしても家を建てるまで時間がかかってしまいます。
子どもの入学など、なんらかのイベントまでに家を建てようと考えたら、土地探しにはある程度の時間がかかるということを頭に入れて、早めに行動に移してください。
2.土地を相続したとき
親から土地や家を相続したタイミングで、家を建てる方も多いです。土地があると、家の購入資金はだいぶ楽になるので、行動は起こしやすくなります。
相続した家は空き家のままにしておくと、どうしても老朽化が進んでしまいますし、土地を相続することになったら、注文住宅の建設や建て替えなどを検討するといいでしょう。
ライフプランから家を買うタイミングを考える
今後の人生設計、ライフプランから家を買うタイミングを考えることも必要です。おもに、以下のタイミングで家の購入を考える方が多いようです。
2.住宅ローン(収入、頭金、金利)から考える
3.他の大きな出費から考える
1.年齢からタイミングを考える
住宅ローンの返済期間は一般的には最大で35年です。一部の金融機関では返済期間が最大50年というところもあり、親子リレーローンといって親子2代に渡って返済をする住宅ローンもあります。
しかし、多くの場合、世帯主が30~35年程度で返済するため、定年退職をした後もローンを払い続ける人が少なくないのも事実です。
定年後、収入がない状態でローンを払い続けるのはとても負担が重いものです。
大学の学費など子どもにかかるお金なども考えると、退職金をローンの返済に回せるか、いつまでにローンを返済すればいいかなど、年齢から家を買うタイミングを考えることも大切になるでしょう。
2.住宅ローン(収入、頭金、金利)から考える
住宅ローンの審査で希望の額が借りられるかどうかも家を購入する際には重要です。
例えば、転職をして、現在の勤め先の勤務年数が短い場合は住宅ローン自体が組めない場合もあります。他にも、収入によって借り入れできる金額も変わってきますし、頭金があるかも重要です。
また、住宅ローンで一番重要なのは金利です。金利によって返済額も変わるので、金利の変化には常にアンテナを張って、金利が低いときにローンを組むのがおすすめです。
3.他の大きな出費から考える
住宅の購入はいつがいいかと悩んだら、家族のライフプランを書き出してみるといいでしょう。
車の購入や子どもの学費(入学金や一人暮らしの費用)など、大きな出費やローンの支払いが住宅ローンと重なってしまうと生活費を圧迫するので避けたいものです。
また、子どもが小さいときには、夫婦のどちらかが時短勤務など仕事をセーブして、収入が減少する時期があるかもしれません。
ローンを組む際には、収入が少ない時期の支払いも考えながら、返済プランを考えるようにしてください。
まとめ
注文住宅を建てたいと考えている方に、家を買うタイミングについて解説をしてきました。家を買うタイミングには、家族を取り巻くさまざまな環境の変化が大きく関わってきます。
家族が生活の負担を減らして快適に生活するために、ベストなタイミングについて家族で話し合っていきましょう。
(提供:タツマガ)
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