風間 啓哉(かざま・けいや)
監査法人にて監査業務を経験後、上場会社オーナー及び富裕層向けのサービスを得意とする会計事務所にて、各種税務会計コンサル業務及びM&Aアドバイザリー業務等に従事。その後、事業会社㈱デジタルハーツ(現 ㈱デジタルハーツホールディングス:東証一部)へ参画。主に管理部門のマネジメント及び子会社マネジメントを中心に、ホールディングス化、M&Aなど幅広くグループ規模拡大に関与。同社取締役CFOを経て、会計事務所の本格的立ち上げに至る。公認会計士協会東京会中小企業支援対応委員、東京税理士会世田谷支部幹事、㈱デジタルハーツホールディングス監査役(非常勤)。
創業間もないにもかかわらず、世界を圧倒させている企業がある。それらの企業は総称して「ユニコーン企業」と呼ばれている。ユニコーン企業はアメリカを中心として世界的に数多く存在し、その数も年々増加傾向にあるが、日本では世界と比べてユニコーン企業が少ないとされている。今回はユニコーン企業の核心にせまりながら、日本の現状や課題、世界のランキングリストなどを解説していく。
目次
ユニコーン企業とは?
ユニコーン企業の定義は、時価総額が10億米ドル以上ある非上場のスタートアップ企業だ。まずは、気になる由来や日本の現状から解説していく。
ユニコーン企業の由来
ユニコーン企業の名称は、米国のカウボーイ・ベンチャーズのベンチャーキャピタリストであるアイリーン・リーが2013年に提唱したと言われている。
ユニコーンはもともと、ギリシャ神話に登場する幻の動物のことだ。一角獣ともいわれ、額の中央に1本の大きな角をはやした馬とされている。
2013年当時の投資市場において、10億ドル以上の評価額を持つスタートアップ企業(ベンチャー企業)は大変珍しかったことから、幻の動物であるユニコーンに例えられたそうだ。
ユニコーン企業の現状
日本政府は「未来投資戦略2018」において、2023年までにユニコーン企業を20社創出することを掲げてきた。
さらに、その目標を達成するプロジェクトとして、2018年に経済産業省主導の支援プログラム「J-Startup」もスタートしている。
経済の底上げに向け、グローバルに活躍できるユニコーン企業の増加が期待されてきた。その結果、スタートアップ企業の中からユニコーン企業も現れはじめている。