ユニコーン企業の要件2つ

ユニコーン企業には主に2つの要件がある。

要件1.創業から10年以内のスタートアップ企業

ベンチャーキャピタルなどの投資家は、高いリターンを狙うために大きな成長が見込める企業に目星を付ける。大きな成長を遂げるためには、未上場の若い企業が未開拓の領域で新規事業を立ち上げ、多額の資本投下によって市場を占有し、迅速にビジネスを遂行していかなければならない。

そのため、創業10年以内という要件が設定されている。

要件2.企業価値評価額が10億ドル以上

成長性を示す金額的な目安として、企業価値評価が10億ドル以上という基準が設けられている。

100億ドル以上の企業はデカコーン企業と呼ばれ、1,000億ドル以上の企業はヘクトコーン企業といわれることがある。ちなみに、デカ(deca)は10倍、ヘクト(hecto)は100倍を意味する接頭語だ。

世界のユニコーン企業ランキングリスト

米国調査会社のCBインサイツは、世界のユニコーン企業ランキングのレポートを公表している。今回は、上位20社のランキングと国、エリア別のランキングを紹介してみたい。

上位20社のランキング

2023年1月時点における世界のユニコーン企業ランキングのうち上位20社を一覧としてまとめた。

ユニコーン企業ランキングリスト

同社によると、世界で最も評価額が高いユニコーン企業は、動画投稿アプリTikTok(ティックトック)を運営する中国の北京字節跳動科技(バイトダンス)で、企業価値は1,400億ドルだ。

米国の宇宙開発企業SpaceXや中国のファッション通販サイトを運営するSHEIN、米国のオンライン決済サービスStripe、オーストラリアのデザイン制作サイト運営会社Canvaも上位にランクインした。

最新のランキングは下記のリンクから確認できる。

参照:The Complete List Of Unicorn Companies(CB-Insights)

国別のランキング

CBインサイツのユニコーンランキングのレポートに含まれている1,204社の企業を国別に集計すると、トップが米国の651社で、第2位が中国の172社だ。

それぞれ、世界経済をけん引する代表的な国であるから当然の結果ともいえるだろう。第3位にはインドの71社、そして第4位には英国の49社が続く。

スタートアップの宝庫ともいわれるイスラエルは2021年11月時点のランキングでは5位であったが、最新の2023年1月時点のランキングでは23社で7位となり、5位の座をドイツの29社そして6位のフランスの25社にゆずった形となった。