この記事は2022年5月18日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=PIXTA)

2022年5月18日(水)の午前11時すぎに現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

西原宏一
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行にて為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラーなどを歴任後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。

現在の為替相場の傾向や相場観

今週前半の注目はユーロ/米ドル。週初こそ軟調に始まったユーロだが、下記のように、欧州当局者から立て続けにタカ派なコメントが出て、先週の下落を全て回復しつつある。

  1. ビルロワドガロー仏中銀総裁:「過度なユーロ安は物価安定目標に悪影響を及ぼすことになる」
  2. ECBクノット氏:「7月利上げ支持マイナス0.5ポイントも」

ユーロの金利先物市場をみると、年末までにECBの4回の利上げを織り込みつつある。一方、為替市場ではECBの動きをまだ織り込まれているような値動きをしていない。

現在の為替相場の戦略やスタンス

下記はユーロ/米ドルの月足チャートとなる。(出所:ブルームバーグ)

220518nishihara01L
(画像=羊飼いのFXブログ)

ユーロ/米ドルは2017年1月3日に1.0341ドルの安値をつけて反発、そして先週13日(金)の安値が1.035ドル。

  1. ダブルボトムになる可能性があること
  2. 先月セットアップの9をカウントしていること(シーケンシャルでの買いサイン)

以上のことから、ユーロ/米ドルはパリティ割れを待たずに反発に転じる可能性が出てきたと想定している。一方、FRBの連続利上げを控えて、米ドル/円の下値は限定的。結果、ユーロ/円の押し目買いで臨みたい。

▽ユーロ/円の日足チャート

220518nishiharaL
(画像=羊飼いのFXブログ)

*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。