この記事は2022年5月17日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「志摩力男氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2022年5月17日(火)の午後14時すぎに現役トレーダーの志摩力男さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
志摩力男 慶應義塾大学経済学部卒。1988年~1995年ゴールドマン・サックス、2006〜2008年ドイツ証券など、大手金融機関にてプロップトレーダーを歴任。そのあと、香港にてマクロヘッジファンドマネージャー。独立後は世界各地のヘッジファンドや有力トレーダーと交流があり、現役トレーダーとして活躍中。 |
現在の為替相場の傾向や相場観
2022年5月17日。先週、調整局面に入るのではないかという話をしたが、実際に米ドル/円は127.51円付近まで一度調整した。しかしながら、その後の推移を見てみると、想像していたよりも堅調だと感じる。
経済指標では、中国の数字が悪化。昨日、5月16日(月)は米国のNY連銀製造業景気指数も悪化。もしかすると米中2大経済が軟化方向に行くのではないかという懸念が出てきている。おそらく将来的に米経済も、今年の後半あるいは来年くらいには下り坂に入るかと思っている。
しかし今すぐの話ではないので、引き続き調整だが、少しレンジが高くなり、また130円台をつっかける局面があるかもしれない。
現在の為替相場の戦略やスタンス
米ドル/円は、128~131円のレンジで、調整狙いの円ロングというよりは、ドルの押し目買いがよさそうだ。
クロス円も調整してきているが、欧州経済が米国より強いとは思わないものの、ビルロワドガロー仏中銀総裁の「ユーロがこれ以上下落することを懸念している」や「ユーロの実行レートを注視している」といった発言をしたことは重要で、これ以上ユーロが下がることをECBは反対しているのだろう。
よって今後、ユーロは戻す展開になるのではないだろうか。
▽米ドル/円の日足チャート
※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。