この記事は2022年6月6日(月)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「竹内のりひろ氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2022年6月6日(月)の午前8時過ぎに現役トレーダーの竹内のりひろさんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
竹内のりひろ 1990年、カナダ系の銀行で為替ディーラーになる。HSBCでは米ドル/円のチーフトレーダーを務めるなど20年以上にわたって為替市場の第一線で活躍。現在は個人トレーダーとして自己資金を運用するほか、情報配信を行なう |
現在の為替相場の傾向や相場観
先週1週間の主要通貨の対ドルでの騰落を振り返ると、円は下落通貨の最上位(ー2.91%)に位置しており、それ以外の全ての通貨に対しパフォーマンスで劣る。結果、米ドル/円とクロス円が上昇している。
一部地区連銀総裁から米国の9月利上げ休止の可能性が示唆されたが、ブレイナードFRB副議長により明確に否定されている。
2022年6月3日(金)の米雇用統計の良好な結果もあり、米ドル/円の上昇が加速、週間レンジは4円12銭まで拡大、131円台乗せが再び視野に入る。
現在の為替相場の戦略やスタンス
米ドル/円の上昇だが、この先の金融政策の見通しが一段とタカ派となりそうなカナダ、豪州、欧州の対円相場が大きく上昇している側面も大きい。特にカナダドル/円は2014年12月以来の一時104円台乗せ。ユーロ/円でも2015年6月以来の高値140円台乗せと騰勢を強める。
今週、豪州では2022年6月7日(火)、欧州では2022年6月9日(木)に金融政策の発表を控えるが、タカ派の内容が予想されることから、クロス/円は堅調推移が続く可能性が高い。こうしたクロス円の上昇は、米ドル/円の一段の上昇には援軍で押し目買い方針に転じる。
ボラティリティからの予想レンジは、米ドル/円で129.00~132.50円、ユーロ/米ドルで1.0600~1.0850ドル、ユーロ/円で138.50~142.50円とみている。
▽米ドル/円の日足チャート
▽ユーロ/米ドルの日足チャート
▽ユーロ/円の日足チャート
※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。