この記事は2022年7月7日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=manusapon/stock.adobe.com)

2022年7月7日(木)の午前11時すぎに外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。

現在の為替相場の傾向や相場観

昨日6日(水)発表された米6月ISM非製造業景況指数が予想ほどには低下しなかったことで 米国の景気後退懸念がいくぶん和らいでいる。

FOMC議事録では、積極的に利上げを進めるFRBの方針があらためて確認された。これらを受けて米債利回りが上昇しており、10年債利回りは3%台の回復が視野に入ってきた。

ただ、利上げ観測に敏感な2年債利回りの上昇はより大きく、10年債に先駆けて3%台を回復。債券は期間が短いものの利回りが低いのが普通で、2年債利回りが10年債利回りを上回る「逆イールド」は、市場が利上げによる景気後退を見込んでいる証拠とされる。

したがって、足元の市場では米利上げ期待より米景気不安が強い状況が続いていると考えられる。そうした中ではドル/円の上値は重いと見られ、136円台は戻り売りのターゲットになりそうだ。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米ドル/円の134円台では利上げ期待が下値を支えると見られ、押し目買いが入りやすいだろう。

米景気後退懸念と米利上げ期待の綱引きで方向感が出にくい中、明日8日(金)に発表される米6月雇用統計待ちのムードも加わり、135円台を中心にもみ合う展開が見込まれる。

▽米ドル/円の月足チャート

220707kandaL
(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。