この記事は2022年8月4日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=fovito/stock.adobe.com)

2022年8月4日(木)の午前11時すぎに外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。

現在の為替相場の傾向や相場観

昨日3日(水)の米ドル/円は、米7月ISM非製造業景況指数が予想に反して改善したことで米景気の減速懸念が後退する中、一時134.55円付近まで上昇した。ただ、その後は本日4日(木)朝にかけて上げ幅を縮小している。

一昨日2日(火)と昨日3日(水)の2日間で最大30bp(0.30%)上昇した米10年債利回りも伸び悩んでおり、米利上げペース鈍化観測に対する修正の動きは一巡したと見られる。

米7月雇用統計を明日5日(金)に控え、本日4日(木)の米ドル/円相場は133~134円台で「雇用統計待機モード」となりそうだ。

現在の為替相場の戦略やスタンス

英ポンド/円に関しては英中銀(BOE)の金融政策委員会(MPC)が政策金利と金融政策報告を発表することから荒い値動きが続く公算が大きい。

利上げ幅は50bp(0.50%)になるとの見方が大勢だが、一部には25bp(0.25%)利上げにとどまるとの見方もある。金融政策報告ではインフレ見通しと成長見通しが示され、今後の利上げの道筋を読む重要な手掛かりとなる。

これらの発表後に行われるベイリーBOE総裁の会見にも注目が集まりそうだ。BOEがインフレ抑制に向けたタカ派姿勢を強めればポンドはいったん上昇するだろうが、金融引き締めによる英景気後退(リセッション)懸念も強まると見られ、買い一巡後に急失速することも考えられる。

いずれにしても英ポンド/円の振れ幅は大きくなる公算が大きく、本日4日(木)の想定レンジは160.50~163.80円と広めに取っておきたい。

▽米ドル/円の4時間足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。