この記事は2022年10月4日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「志摩力男氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=PIXTA)

2022年10月4日(火)の午後14時すぎに現役トレーダーの志摩力男さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

志摩力男
慶應義塾大学経済学部卒。1988年~1995年ゴールドマン・サックス、2006〜2008年ドイツ証券など、大手金融機関にてプロップトレーダーを歴任。そのあと、香港にてマクロヘッジファンドマネージャー。独立後は世界各地のヘッジファンドや有力トレーダーと交流があり、現役トレーダーとして活躍中。

現在の為替相場の傾向や相場観

このところ、プチ金融危機といった話が出てきている。まずは英中銀が英国債マーケットに介入した件だ。これは、英国債がこれ以上下落すると様々なマージンコールが掛かり、マーケットが暴落する寸前だったためだ。

そして次に、クレディスイスの経営不振について。最悪のケースである倒産はないと思うが、何か他に出てくるかもしれない。そうなると中央銀行としては(この場合スイス中銀)金融機関を助けるために流動性を潤沢に供給するという方向にシフトしていかざるを得ない。

目に見えているのはこの2つだが、他にも隠れている危機がたくさんあるように感じる。こうした状況のため、米国の金利はこれ以上上がらないのではないか、これ以上上げるのは危険なのでは、といった声が出ている。

そうなるとドルの上昇も一服し、これ以上引き締めがないとなると株価も上昇、という動きになってくる。ただこの動きに継続性があるのかは、まだわからない。しかしユーロ/米ドルが堅くなってきているのも、こうしたことからだろう。かといって上がり続けることもなさそうだが。

現在の為替相場の戦略やスタンス

マーケットでは米国債が先週9月28日(水)の4%でピークを打ったという見方が広まっており、ある種の転換点に来ているのかもしれない。

今は市場の動向を一歩引いて注視したい。ただ米ドル/円はその間も落ちることはなく、143~146円のレンジで高値安定となるだろう。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。