ウェルビーイングが注目される背景
従業員の幸福度と聞くと、当たり前のような話に思えるかもしれない。では、なぜ近年になってからウェルビーイングが注目され始めたのだろうか。
ここからは国内や海外の現状とともに、ウェルビーイングが注目される背景を紹介する。
ウェルビーイングの誕生は1946年
もともとウェルビーイングという言葉は、WHO(世界保健機構)が生み出したとされている。WHOは1946年の設立にあたって、次のような憲章を公表した。
○世界保健機構憲章の一部
・英文
Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.
・仮訳
健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが 満たされた状態にあることをいいます。
(引用:https://japan-who.or.jp/about/who-what/charter/)
上記の通り、WHOの憲章には「well-being」という言葉が含まれている。以降から現在までこの憲章は変更されておらず、世界の諸機関や日本政府は重要ワードとして度々取り上げてきた。
日本では価値観の多様化をきっかけに注目される
近年の日本でウェルビーイングが注目され始めたのは、価値観の多様化と言われている。多様性を表す「ダイバーシティ」という言葉が誕生した影響で、多くの企業や従業員が働きやすさを意識するようになった。
そのほか、働き方改革の推進や人材不足、SDGsの採択(※)なども、企業が労働環境を見直すきっかけになっているだろう。現在では「ウェルビーイング経営」という用語が広がるほど、重要なキーワードとして多方面から認識されている。
(※)2015年の国連サミットで採択された、世界共通の「持続可能な開発目標」のこと。
新型コロナウイルスも注目される一因に
実は2019年末から蔓延した新型コロナウイルスも、ウェルビーイングが広まった一因とされている。
日本では感染拡大を防ぐ手段として、テレワークやリモートワークが浸透した。しかし、社外での業務に慣れないケースが多く、新たなストレスや問題点を抱える労働者も見られた。
つまり、新型コロナウイルスによる労働環境の変化は、自分らしい働き方を考えるきっかけになったのである。その結果、多方面からウェルビーイングが注目され、2021年は日本の「ウェルビーイング元年」とまで言われるようになった。
この流れは今後も続くことが予想されるため、企業側も真剣に向き合っていく必要がある。
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