この記事は2022年10月17日に「CAR and DRIVER」で公開された「ホンダ・フィットがマイナーチェンジ。デザインと走りにさらなる磨きをかける」を一部編集し、転載したものです。


ホンダが定番コンパクトハッチバックのフィットを商品改良。デザインの変更やe:HEVの出力アップ、ガソリンエンジンの刷新に加えて、スポーティ志向の「RS」を新設定

ホンダは2022年10月7日、フィットをマイナーチェンジして発売した。

ホンダ・フィットがマイナーチェンジ。デザインと走りにさらなる磨きをかける
▲ホンダ・フィットe:HEV RS(2WD) 価格:234万6,300円 全長4,080×全幅1,695×全高1,540mm ホイールベース2,530mm 車重1,210kg 乗車定員5名 WLTCモード燃費27.2km/リットル 写真のボディカラーは新色のスレートグレーパール

車種展開は以下の通り。

■1.5リットルDOHC i-VTEC+2モーターハイブリッド搭載車

e:HEVベーシック:2WD199万7,600円/4WD219万5,600円

e:HEVホーム:2WD217万5,800円/4WD237万3,800円

e:HEV RS:2WD234万6,300円

e:HEVクロスター:2WD242万2,200円/4WD262万200円

e:HEV リュクス:2WD249万9,200円/4WD266万4,200円

■1.5リットルDOHC i-VTEC搭載車

ベーシック:2WD159万2,800円/4WD179万800円

ホーム:2WD182万2,600円/4WD202万4,000円

クロスター:2WD207万2,400円/4WD227万400円

リュクス:2WD214万9,400円/4WD231万4,400円

なお、従来設定していたネスは廃止。また、RSにはガソリンモデルも設定され、2022年11月10日の発表を予定している。

ホンダ・フィットがマイナーチェンジ。デザインと走りにさらなる磨きをかける
▲ホンダ・フィットe:HEVベーシック(2WD) 価格:199万7,600円 全長3,995×全幅1,695×全高1,515mm ホイールベース2,530mm 車重1,190kg 乗車定員5名 WLTCモード燃費30.2km/リットル 写真のボディカラーはルナシルバーメタリック
ホンダ・フィットがマイナーチェンジ。デザインと走りにさらなる磨きをかける
▲ホンダ・フィットe:HEVホーム(2WD) 価格:217万5,800円 全長3,995×全幅1,695×全高1,540mm ホイールベース2,530mm 車重1,190kg 乗車定員5名 WLTCモード燃費29.0km/リットル 写真のボディカラーはプレミアムサンライトホワイトパール
ホンダ・フィットがマイナーチェンジ。デザインと走りにさらなる磨きをかける
▲ホンダ・フィットe:HEVリュクス(2WD) 価格:249万9,200円 全長3,995×全幅1,695×全高1,540mm ホイールベース2,530mm 車重1,200kg 乗車定員5名 WLTCモード燃費27.6km/リットル 写真のボディカラーはミッドナイトブルービームメタリック
ホンダ・フィットがマイナーチェンジ。デザインと走りにさらなる磨きをかける
▲ホンダ・フィットe:HEVクロスター(2WD) 価格:242万2,200円 全長4,095×全幅1,725×全高1,570mm ホイールベース2,530mm 車重1,210kg 乗車定員5名 WLTCモード燃費27.1km/リットル 写真のボディカラーはフィヨルドミストパール&ブラック

今回の改良では、デザインの変更やe:HEVの出力アップ、ガソリンエンジンの刷新、ホンダセンシング(Honda SENSING)の進化に加えて、スポーティ志向の「RS(アールエス)」を新たに設定したことが特徴である。

ホンダ・フィットがマイナーチェンジ。デザインと走りにさらなる磨きをかける
▲スポーティ志向のフィットe:HEV RS。専用デザインのフロントバンパー内にはレッドで彩った“RS”エンブレムを装着する
ホンダ・フィットがマイナーチェンジ。デザインと走りにさらなる磨きをかける
▲リアスポイラーを装備して空力性能を向上。リアゲート右側にはレッドの“RS”エンブレムを配備

まずは新設定のRSから見ていこう。

外装では、専用のピアノブラック塗装メッシュタイプ・フロントグリルや前後バンパー、ブラック塗装ドアミラー、ピアノブラック塗装サイドシルガーニッシュ、リアスポイラー、エキパイフィニッシャー、レッドの“RS”エンブレム、16インチアルミホイールなどを採用して、よりアグレッシブかつ精悍なスタイリングを創出。

ボディカラーには新色のスレートグレーパールのほか、プレミアムサンライトホワイトパール、プレミアムクリスタルレッドメタリック、プラチナホワイトパール、クリスタルブラックパール、メテオロイドグレーメタリックという計6色をラインアップした。

ホンダ・フィットがマイナーチェンジ。デザインと走りにさらなる磨きをかける
▲メッシュタイプのフロントグリルを専用装備
ホンダ・フィットがマイナーチェンジ。デザインと走りにさらなる磨きをかける
▲ピアノブラック塗装サイドシルガーニッシュを採用
ホンダ・フィットがマイナーチェンジ。デザインと走りにさらなる磨きをかける
▲専用デザインのリアバンパーやエキパイフィニッシャーを採用
ホンダ・フィットがマイナーチェンジ。デザインと走りにさらなる磨きをかける
▲足もとには専用16インチアルミホイール+185/55R16 83Vタイヤを装着

内装に関しては、ブラックとグレーのカラーを基調に、専用ステッチを施した本革巻き3本スポークステアリングや、前プライムスムース×ウルトラスエード/後プライムスムース×ファブリック表皮コンビシート(グレー)、本革巻セレクトレバーなどを配備してスポーティなコクピットを演出する。

ホンダ・フィットがマイナーチェンジ。デザインと走りにさらなる磨きをかける
▲専用ステッチを施した本革巻き3本スポークステアリングや本革巻セレクトレバーなどを配備してスポーティなコクピットを演出
ホンダ・フィットがマイナーチェンジ。デザインと走りにさらなる磨きをかける
ホンダ・フィットがマイナーチェンジ。デザインと走りにさらなる磨きをかける
▲前プライムスムース×ウルトラスエード/後プライムスムース×ファブリック表皮の専用コンビシートを配備

一方、機構面ではアクセルオフ時の減速力を4段階で調整できるRS減速セレクター、走行シーンに合わせて3つのモード(NORMALモード/SPORTモード/ECONモード)が選べるドライブモードスイッチを専用装備。

さらに、高減衰ダンパーおよび強化スプリング(フロント/リア)や強化スタビライザー(フロント)、リニアスタビブッシュ(フロント)などを組み込んだ専用サスペンションに専用開発のタイヤ(185/55R16 83V)を装備して、ドライバーの操作とクルマの挙動が様々なシーンで気持ちよくつながり、操る楽しさと質感の高い爽快な乗り味が満喫できる足回りに仕立てた。

ホンダ・フィットがマイナーチェンジ。デザインと走りにさらなる磨きをかける
ホンダ・フィットがマイナーチェンジ。デザインと走りにさらなる磨きをかける
▲アクセルオフ時の減速力を4段階で調整できるRS減速セレクターを専用装備
ホンダ・フィットがマイナーチェンジ。デザインと走りにさらなる磨きをかける
▲走行シーンに合わせて3つのモード(NORMALモード/SPORTモード/ECONモード)が選べるドライブモードスイッチを設定
ホンダ・フィットがマイナーチェンジ。デザインと走りにさらなる磨きをかける
▲減衰ダンパーおよび強化スプリングや強化スタビライザー、リニアスタビブッシュなどを組み込んだ専用サスペンションを採用

シリーズ全体の改良内容に話を移そう。

デザイン面では、ライフスタイルやライフステージに合わせて選択できる従来のフィットのコンセプトはそのままに、フロントノーズをすっきりと見えるよう形状を変更するとともにアッパーグリルの位置を上げ、さらにホームとリュクスはその上部にメッキ加飾のラインを水平に通すことで、より端正で高品質なデザインに進化。

また、クロスターはフロント、サイド、リアのガーニッシュをシルバー色に変更し、タフギアらしいルックスを強調する。ボディカラーはクロスターとRSに専用設定する新色のスレートグレーパールを含む全13色を用意。2トーンカラーはクロスターの専用タイプとした。

ホンダ・フィットがマイナーチェンジ。デザインと走りにさらなる磨きをかける
▲フロントノーズをすっきりと見えるよう形状を変更するとともにアッパーグリルの位置を上げて、より印象的なマスクを演出。写真はe:HEVホーム
ホンダ・フィットがマイナーチェンジ。デザインと走りにさらなる磨きをかける
▲ホームはブラックインテリアとプライムスムース×ナチュラルテキスタイル表皮シート(写真)を標準で、プレミアムライトグレーインテリアとプライムスムース×ウルトラスエード表皮シートをオプションで採用
ホンダ・フィットがマイナーチェンジ。デザインと走りにさらなる磨きをかける
▲リュクス(写真)とホームはアッパーグリルの上部にメッキ加飾のラインを水平に通すことでより端正な顔つきを実現
ホンダ・フィットがマイナーチェンジ。デザインと走りにさらなる磨きをかける
▲リュクスはブラックの本革シートを標準で、ライトブラウンのキルティングパーフォレーション本革シート(写真)をオプションで採用
ホンダ・フィットがマイナーチェンジ。デザインと走りにさらなる磨きをかける
▲クロスターは2トーンのボディカラーを専用装備。写真は新色のスレートグレーパール&ブラック
ホンダ・フィットがマイナーチェンジ。デザインと走りにさらなる磨きをかける
ホンダ・フィットがマイナーチェンジ。デザインと走りにさらなる磨きをかける
ホンダ・フィットがマイナーチェンジ。デザインと走りにさらなる磨きをかける
▲クロスターはフロント、サイド、リアのガーニッシュをシルバー色に変更する
ホンダ・フィットがマイナーチェンジ。デザインと走りにさらなる磨きをかける
▲クロスターはブラックのプライムスムース×撥水ファブリック表皮シートを装着

パワートレインに関しては、1.5リットルDOHC i-VTEC(LEB型1,496cc直列4気筒DOHC16Vアトキンソンサイクルエンジン、106ps/13.0kg・m)+2モーターハイブリッドシステム「e:HEV」の駆動用モーターの出力をアップしたことがトピック。従来の最高出力80kWから10kWアップの90kW(123ps)に向上させ(最大トルクの253Nmは従来と同数値)、加速性能をいっそう引き上げた。

一方、ガソリンエンジンは従来のL13B型1,317cc直列4気筒DOHC16V・i-VTECユニットから、L15Z型1,496cc直列4気筒DOHC16V・i-VTECユニット(最高出力118ps/6,600rpm、最大トルク14.5kg・m/4,300rpm)に換装。トランスミッションにはトルクコンバータ付きのCVTを組み合わせ、日常の様々なシーンにおけるゆとりある走りを実現した。

ホンダ・フィットがマイナーチェンジ。デザインと走りにさらなる磨きをかける
▲2モーターハイブリッドシステム「e:HEV」は駆動用モーターの出力を従来の最高出力80kWから10kWアップの90kW(123ps)に引き上げる

全タイプに標準装備する先進安全運転支援システムのホンダセンシングについては、従来の機能に加えて、トラフィックジャムアシスト(渋滞運転支援機能)と急アクセル抑制機能を新たに設定。また、ブラインドスポットインフォメーションと後退出庫サポートもタイプ別で新たに採用している。

ホンダ・フィットがマイナーチェンジ。デザインと走りにさらなる磨きをかける
ホンダ・フィットがマイナーチェンジ。デザインと走りにさらなる磨きをかける
▲ホンダセンシングは従来の機能に加えてトラフィックジャムアシスト(画像・上)と急アクセル抑制機能(同・下)を新たに設定する
ホンダ・フィットがマイナーチェンジ。デザインと走りにさらなる磨きをかける
▲ブラインドスポットインフォメーションをタイプ別にオプション設定
Writer:大貫直次郎

(提供:CAR and DRIVER