速聴によって開花する潜在能力とは?
速聴によって得られる、あるいは開花させられる能力というのはたくさんあります。
それこそ、思考力、理解力、洞察力、記憶力、発想力、コミュニケーション能力……。挙げればきりがないですし、挙げれば挙げるほど疑わしさが出てしまいそうなので、ここでは次の6つの潜在能力を得ることを目的に読んでいただきたいと考えています。
効果が出るまでが速く、実感しやすい能力 (1)相手の気持ちを汲み取り、最適な返答ができるコミュニケーション能力。 (2)短時間でタスクをこなす集中力。 (3)以前よりも速く本が読めるようになる速読力。
効果が出るまで遅く、実感しにくい能力 (4)自分にとって最良の選択がすぐにできるようになる判断力。 (5)並行して異なる作業を行うマルチタスク能力。 (6)ワーキングメモリ(作業や動作に必要な情報を一時的に記憶・処理する能力)の容量が増えることでアップする記憶力。
記してあるとおり、わりと速く実感できるものもあれば、反復することでようやく得られるものもあります。また、能力が上がったにもかかわらず自分では実感できず、まわりからの指摘でようやく「ああ、そうか」と気づくものもあります。
速聴を何回か試すと、あることを感じます。それは、速聴したあとの時間の流れの遅さです。これが、「効果が出るまでが速く、実感しやすい能力」の正体です。
速聴が習慣になると、速聴をしていないときの生活が非常にスローに感じます。たとえるならば、時速100キロメートルで走行した高速道路から一般道路へ減速して降りたときの体感速度です。スピードメーターが示す時速60キロメートルよりも、遅く感じるという人が多いはずです。まさに速聴も同様で、高速音声に頭が慣れると等倍速に戻したときはもちろん、会話したり、テレビを見たりするのも、しばらくゆっくりに感じます。
それは「頭の中に余裕が生まれている状態」とも言い換えることができます。すると、思考の言語化や、複雑な概念の理解などがスムーズに行えるようになるのですが、これがコミュニケーション能力や集中力、速読力のアップに直結するのです。
つまり、脳の活性化を実感できます。脳の研究においても証明されていることなのです。
一方、後者の「効果が出るまで遅く、実感しにくい能力」は、速聴の積み重ねや反復によって脳の神経ネットワークが強化され、徐々に発達していく能力です。
前者の能力と比較して、主観的に評価することが難しいために自分ではなかなか気づきにくく、「あらためて考えてみると、あの選択をしていてよかった」とか、テストの点数が以前と比べて確実に上がったなど、事後に感じるものや、他人から言われて初めて気づいたりします。
速聴をすることを漫画「ドラゴンボール Z」に出てくる「精神と時の部屋」に例えている実践者がいました。
私は知らなかったのですが、「精神と時の部屋」とは、現実世界の1日で1年分の時が流れる部屋のことです。つまり、この部屋に入ると現実世界の1日で1年分の修行ができ、自分の能力をものすごいスピードで伸ばせるようになるということです。さすがに1日で1年分のインプットができるとはいいませんが、速聴で2、3倍速で情報をインプットすることは、通常のスピードで文章を目で追いかけるよりも、圧倒的に吸収する量が多いことは間違いありません。
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