本記事は、井上裕之氏の著書『潜在能力が開花する速聴インプット術』(フォレスト出版)の中から一部を抜粋・編集しています
目と耳のインプット、どう違う?
視覚からのインプットと聴覚からのインプットは、どちらのほうが、定着率が高いかを質問されることがよくあります。速聴をするにあたり、気になることでしょう。結論からいえば、私は両方大切だと考えており、したがってここで解説している「速聴速読」がインプット術として最も効果が高いと思います。
しかし、人それぞれによって「ワークスタイル」があります。
たとえば、何かを覚えるにしても、横で誰かがしゃべっているのを聴いて覚える人もいれば、原稿を読んで覚える人もいます。あるいは、原稿を書きながら覚える人もいます。したがって、視覚と聴覚、どちらが定着しやすいかは、人それぞれともいえます。
実際、子どもたちがどのように情報を取り入れているか(認知特性)を「知覚の優位性」という観点で3分類に定義したVAKモデルというものがあります。
視覚優位タイプ(Visual):視覚情報の処理に優れている(視覚学習者)。色で分ける、文章に下線を引く、チャート図にする、イラスト・映像を使う、イメージといっしょに暗記する……などの勉強法が向いている。
聴覚優位タイプ(Auditory):音声をとおして理解することが得意(聴覚学習者)。教科書を音読する、繰り返し聴く、会話をしながら学ぶ……などの勉強法が向いている。
運動感覚・触覚優位タイプ(Kinesthetic):触ったり動いたりすることを通して学ぶ(運動感覚学習者、嗅覚・味覚含む)。書く、授業やセミナーに参加する、外に出て取り組む……などの勉強法が向いている。