本記事は、井上裕之氏の著書『潜在能力が開花する速聴インプット術』(フォレスト出版)の中から一部を抜粋・編集しています
オーディオブックを速聴することのメリット
オーディオブックが一般化してきたといっても、まだまだ紙の本や電子書籍のユーザーの数には及びません。そもそも「聴いて読む」という習慣がなかった人にとってはハードルが高く感じるのではないでしょうか。
また、「本当に聴いて理解できるのか?」という疑いを持っていたり、その価格に割高感を抱いている人もいることでしょう。
しかし、市場規模が年々大きくなり、5年前と比べれば2倍以上に膨れ上がっている電子書籍でさえ、登場時は抵抗感を持つ人が多かったものです。「紙の手触りがないと読んでいる気がしない」とか、「壁新聞を読んでいるような感じで頭に入ってこない」などと評価されていました。
ところが、今では当たり前のように電子書籍は紙の本と同時発売されます。在庫切れもなく、購入してすぐに読める即時性は、情報の流れがスピーディな時代には手放せない武器です。また、デバイス自体が紙と違ってかさばらないために本の保管スペースも必要ありません。このように、メリットのほうが高く評価された結果、本は電子書籍オンリーという人も多くいます。
同様に、オーディオブックも、試してみなければそのメリットは実感できないはずです。電子書籍のときのように現状維持バイアスに陥ってはいけません。
実は、50代以降のシニア層のオーディオブックの需要が伸びているそうです。老眼で小さな文字を読むのがつらくなってきたこの世代にとっては、聴くだけのほうが負担が少ないのでしょう。こうした、立場によっては気づかないメリットもあるわけです。
では、私が感じているオーディオブックの価値は何か? もちろん、再生速度を変え、速聴できることです。
そのうえで、次のようなメリットを受け取ることができます。
・本1冊をすぐに読み終えられる。 ・移動時間などのスキマ時間を有効に活用できる。 ・学習効率が上がるため、すぐに仕事や試験で結果が出る。 ・「ながら学習」もできるので、ストレスが少なく、楽しい。 ・簡単に反復して聴くことができる。
これらは通常の読書と比べて大きなアドバンテージになることは間違いありません。
しかし、速聴やオーディオブックを倍速で聞くことを習慣化することで、これらのメリット以上のものが得られるのですが、それをここでお伝えしていきます。