キャピタルゲインとインカムゲインの違い

株式などの投資商品への投資や資産運用で得られる収益には、キャピタルゲインとインカムゲインの2つがある。キャピタルゲインとインカムゲインの違いは以下の通りだ。

【キャピタルゲインとインカムゲインの違い】

キャピタルゲインとインカムゲインの違い

キャピタルゲインは、投資商品を「売却することで得ることができる収益」である。インカムゲインとは、投資商品を「保有することで得ることができる収益」だ。例えば株式を購入した場合、銘柄によっては保有期間中に配当を行う場合があるが、この配当金がインカムゲインとなる。また、賃貸用の不動産の購入であれば毎月家賃収入を得ることができるが、この家賃収入がインカムゲインとなる。

一方、株式や不動産を売却したことで得られる収益は、キャピタルゲインだ。インカムゲインは、保有している間ずっと得ることができる「継続的な収益」だが、キャピタルゲインは売却時のみの「一時の収益」という違いもある。

キャピタルゲインを得られる金融商品は?

ここからは、キャピタルゲインを得ることができる代表的な金融商品を具体的に見ていこう。

株式投資

証券会社などを通して株式を購入するのが株式投資である。株式投資(現物取引の場合)の目的は、株価が上がったことによる売却益(キャピタルゲイン)を得ることだ。一方、株式を保有することで配当金を得られる銘柄もある。一般的に配当金は、預金金利より利回りが高いことが多いため、配当金(インカムゲイン)目的で株式に投資する人も少なくない。

投資信託

投資信託とは、投資のプロが多くの出資者から出資金を集めて株式などで運用し利益を分配する投資商品だ。利益の分配金は、インカムゲインとなる。また投資信託は、途中で売却することも可能だ。その際の売却益は、キャピタルゲインとなる。

不動産投資

不動産投資は、一般的に賃貸用の不動産を購入し家賃収入を得ることを目的としていることが多い。毎月の家賃収入は、インカムゲインとなる。また保有している不動産は、価格の上昇時に売却して売却益を得ることも可能だ。その際の売却益は、キャピタルゲインとなる。

預金

現金を銀行口座に預金することも資産運用のひとつだ。預金をすると利息を得ることができるが、これはインカムゲインにあたる。預金では、通常キャピタルゲインはない。しかし、外貨預金のように通貨の両替時に為替差益を得ることができる金融商品もある。為替差益は一時の収益となるため、キャピタルゲインに該当する。

FX

FXとは、為替レートの値動きの差額により収益を得る投資商品だ。外貨預金と同様に為替差益は、キャピタルゲインとなる。一方、FXでは各国の金利差によりスワップポイントを得ることもあるが、スワップポイントは金利の調整分の性格を持つため、インカムゲインとなる。