この記事は2023年2月1日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=tadamichi/PIXTA)

2023年2月1日(水)の午後13時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。

現在の為替相場の傾向や相場観

米ドル/円は130円に収束されるレンジ相場が続いてきたが、明日2日(木)日本時間早朝のFOMCではレンジブレイクに期待したい。

今回FOMCの利上げ幅は25bpに減速するシナリオで市場予想は固まっているため、注目を集めるのはパウエルFRB議長の会見だ。

ブラックアウト期間前に確認されたFRBメンバーらの発言からは、ターミナルレート5%超、年内利下げに否定的な意見が目立つ一方、マーケットはターミナルレート5%に届かず、年内利下げを視野に入れている。

マーケットとの隔たりを埋めるためにもパウエルFRB議長は引き締め姿勢を崩さないのではないだろうか。

現在の為替相場の戦略やスタンス

パウエル氏が楽観したマーケットをあえて冷やしに来る可能性は高いと考えているが、マーケットは素直に言うことを聞く感じでもない。

足元の値動きを見ても上値は重く米ドル/円が買われたところは戻りを狙えるかもしれない。米ドル/円が上値を突き抜けるには相当「タカ」でないと叩かれそうだ。もっとも、タカ派発言に警戒感があるだけに弱気な姿勢が見えればドルはシンプルに売られる展開もあるだろう。

また、明後日3日(金)雇用統計や来週の日銀総裁人事など、ビッグイベントが続くことを考えると米ドル/円はトレンドを作りにくいというのもある。レンジブレイクへの期待感もあるが、米ドル/円は130円が居心地よくなっていることもあり、サプライズがなければ、レンジ継続も覚悟して臨みたい。

▽米ドル/円 の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。