戦後、「扇興」の名前で再出発

センコーの歴史は古い。前身企業が1916(大正5)年、日本窒素肥料(現チッソ)の専属物流会社として誕生したことに始まる。戦後、「扇興」の名前で再出発。その名前には日本窒素肥料のシンボルマークだった扇を再興するという志が込められたという。

「1兆円企業」の仲間入りに向け、順当であれば、業績は1~2年後に“胸突き八丁”にさしかかる。既存事業の拡大・深化と成長事業の創出・育成という「両利きの経営」の真価が一段と試されることになりそうだ。

センコーグループホールディングスの主な沿革
1946年扇興運輸商事を大阪市に設立
1947年扇興運輸に社名変更
1973年センコーに社名変更
1990年東証1部に上場(2022年4月にプライム市場に移行)
2009年物流サービスの東京納品代行(千葉県市川市)を子会社化
家庭日用品卸の丸藤(神戸市)を子会社化
2011年包装資材・雑貨卸のスマイル(東京都江東区)を子会社化
2013年紙製品卸のアスト(大阪市)を子会社化
2014年冷凍食品輸送のランテック(福岡市)を子会社化
2017年家事代行サービスのイエノナカカンパニー(東京都千代田区)を子会社化
センコーグループホールディングスに社名変更し、持ち株会社制に移行。本社を東京に移転
JX傘下で海上輸送の日本マリン(東京都港区)、栄吉海運(岡山県玉野市)を子会社化
貨物輸送の安全輸送(横浜市)を子会社化
2018年航空・海上輸送のタイBest Global Logisticsを子会社化
2020年装飾品・服飾雑貨卸の寺内(大阪市)を子会社化
UACJ傘下のUACJ物流(名古屋市)を子会社化
長瀬産業傘下のナガセ物流(現センコーナガセ物流、兵庫県尼崎市)を子会社化
2021年家庭紙卸のアズフィット(東京都中央区)を子会社化
オーストラリアの物流企業AIRROADを子会社化
在留外国人の人材派遣を手がけるセルフ・グロウ(名古屋市)を子会社化
クリーニング大手のダイヤクリーニング(岡山県倉敷市)を子会社化
2022年家庭紙卸のカルタス(東京都中央区)を子会社化
航空・海上輸送のシンガポールAIR PLANNERを子会社化
大阪ガス傘下でフィットネス事業のオージースポーツ(現COSPAウエルネス、大阪市)を子会社化

三菱商事傘下の中央化学をTOBで子会社化
2023年1月、暮らしの駆け付けサービスのARS(東京都台東区)を子会社化
3月、日立造船から物流子会社のオーナミ(大阪市)を子会社化

文:M&A Online編集部