ZUU Wealth Management 渡邉 錬氏/櫻井 浩介氏

2018年にIFA法人として設立した株式会社AWZ(オーズ)は、2023年1月31日付けで株式会社ZUUの完全子会社化となり、社名を株式会社ZUU Wealth Managementに変更した。IFAの認知が広がる中、ZUU Wealth Managementは個人投資家にどんな価値が提供できるのか。

 渡邉 錬(わたなべ れん)
渡邉 錬(わたなべ れん)
大学卒業後、東京海上日動あんしん生命に入社。代理店の支援・開拓などを担当。株式会社ZUU Wealth Managementの前身である株式会社AWZの設立に係わった後、同社に参画。執行役員を経て、現在は取締役。
 櫻井 浩介(さくらい こうすけ)
櫻井 浩介(さくらい こうすけ)
大学卒業後、野村證券に入社。顧客の資産運用のアドバイスや事業承継のサポートなどを担当。2018年、株式会社AWZを高木貴行氏と共に共同創業。ZUU Wealth Managementには外部業務委託者として係わる。

株式会社AWZの完全子会社化について詳しくはこちら(株式会社ZUU公式サイト)

ZUU Wealth Management誕生で生まれる「金融×IT×リアル」の潮流

―― おふたりが参画していたIFA法人AWZ(オーズ)が、2023年1月にZUUの完全子会社となり、ZUU Wealth Managementが誕生しました。これによって顧客にどんな新たな価値が提供できるとお考えでしょうか。まずは、取締役に就任された渡邉さんから伺えればと思います。

渡邉:個人投資家の方々と接していて私が感じているのは、今は情報過多な時代だということです。世の中には、お金に関する情報がたくさんあるけれど、「どれを信じていいのかわからない」という個人投資家が多いのではないでしょうか。

巷にあふれているお金の情報を見ても、どれが正しいか判断しづらい。あるいは記事を読んで書いてあることが理解できてもリアルと結びつきにくく「この記事に書いてあることって、結局どういうことなんだろう……」と腑に落ちないケースも多いと思います。

金融メディアを展開するZUUに、IFA法人のZUU Wealth Managementが加わることで、金融の情報収集から、金融商品を比較検討・購入するまでワンストップでできるようになる。その枠組みの中で、個人投資家の方々がメディアで見た情報を実際の投資によって実感したり、逆にIFAの提案について記事を読むことで理解を深めたりといった効果が得られるのではと考えています。

―― 櫻井さんは、ZUU Wealth Managementが個人投資家に提供できる価値について、どのように考えますか。櫻井さんは前身のAWZの共同創業者と伺っています。

櫻井:そうですね。私は前社では共同創業者でしたが、ZUU Wealth Managementには外部業務委託者として参画することになります。今回、IFA法人AWZがZUUの完全子会社になったことを、私は客観的に面白いことだなと思っています。ZUUが打ち出している「金融×IT」の動きが、Webだけでなくリアルでも推し進められる可能性が出てきたわけです。

金融業界はいまだに企業活動でマンパワーに頼ることが多く、古い体質がありますが、ZUU Wealth Managementが金融業界の新たなロールモデルになるような取り組みを打ち出していきたい。子会社化直後の現段階でZUU Wealth Managementに注目してくれる人、期待してくれる人がいますので、まずはその方々の期待に応えていきたいですね。ZUU Wealth Managementが誕生したばかりの現在は、その具体的な枠組みの構築を始めているところです。

ZUU Wealth Managementの前身、AWZの立ち上げ経緯とは?

―― 次に、ZUU Wealth Managementの前身であるAWZの成り立ちについて伺いたいと思います。設立は2018年とのことですが、現・代表取締役の高木さんと櫻井さんがどのような流れで出会い、共同設立することになったのでしょうか。

櫻井:これについては、私の経歴からお話すると分かりやすいかもしれません。私は2007年に野村證券に営業職で入社しまして、約11年間で3つの支店を異動しました。具体的な業務としては、顧客の資産運用のアドバイスや事業承継のサポートを行ってきました。

私が野村證券を退職したのは2018年秋頃ですが、当時、野村證券の出身者や同僚でIFA法人を立ち上げるケースが散見され始めていたんですね。その流れを見ていて、「IFAには時代性があるのでは」と感じていました。

ちょうどその頃、弊社代表の高木とビジネスを通して話す機会が多かったので、IFA法人を共同創業で立ち上げることになりました。

―― 共同でIFA法人を立ち上げた理由は何でしょうか。

櫻井:高木も私と同じ野村證券出身者ですが、彼は税理士だったんですね。営業畑の私と税理士畑の高木を掛け合わせることで、顧客が求めるサービスが提供できるのではないかと考えました。

―― 渡邉さんはAWZでは執行役員だったそうですが、どのような流れで同社に参画されたのでしょうか。

渡邉:私は2012年に新卒で東京海上日動あんしん生命に入社しまして、約8年在籍しました。同社の位置づけは保険メーカーでして、販売は代理店に委託する形態になります。ですので、私の業務は代理店の支援・開拓が中心でした。

ただ、保険専門の方々をいくら支援・開拓しても、可能性に限界が見える部分もある。そこで交流を深めたのが、別業界にいた高木や櫻井です。出逢ったタイミングで2人とも野村證券を退職してIFA法人を立ち上げるということだったので、私が開業支援をサポートすることになりました。その後、私もAWZのメンバーとして参画することになりました。

IFAは増えているが、まだまだ飽和状態ではない

―― AWZを立ち上げた2018年当時、個人投資家の間でIFAの認知率は低かったと思うのですが、不安はありませんでしたか。

櫻井:不安はなかったですね。もちろん、それまで野村證券の社員ということでお客様からの信用を得られていた部分はありましたが、会社の看板に頼って営業活動をしたつもりはありませんでした。ですから、野村證券時代もIFA法人を立ち上げても、お客様との関係性はそれほど変わらない感覚でした。

―― 最近はIFAの認知が個人投資家の間で広がってきましたが、法人立ち上げ時の2018年と現在(2023年1月末)を比べて大きな変化を感じられますか。

櫻井:確かにIFAの認知は高まってきたとは思いますが、法人設立後の4年間で何か大きな変化があるかと言われると、そこまでの変化は感じないですね。理由はIFA法人(金融商品仲介業者)の数やそこに所属する登録外務員数がそこまで増えていないからだと思います。

登録外務員数で見ても、2018年当時3,000人台だった法人登録者が2022年で5,000人台になった程度です。ここ4年で2,000人程度増えましたが、何万人、何十万になったわけではありません。私個人の感覚では、もともとそれほど多くなかったIFAの人数がちょっと増えたぐらいの認識ですね。

▽参考資料

調査年月金融商品仲介業者
の業者数
法人の登録外務員数
2018年6月584社3,244人
2022年6月642社5,558人
出所:日本証券業協会「金融商品仲介業者の登録外務員数
*法人数は、登録外務員を有する金融商品仲介業者数
*登録外務員数は、一種外務員、二種外務員などの合計

―― IFAの認知度が上がったことで、IFA法人や外務員の存在感も高まっているように感じますが、爆発的に数が増えているわけではないんですね。

渡邉:そうですね。私の出身業界である保険業界と比べるとケタが違います。東京海上日動の代理店だけで約4.6万店もありますからね。

cool

金融商品の見せ方を変えるだけで革命は起こせる

―― IFAが飽和しているわけではないにせよ、法人数や登録者数が増えているのは間違いないわけですから、他社との差別化は避けて通れませんね。これからZUU Wealth Managementが顧客に提供できる独自の価値は何でしょうか。

渡邉:私は保険業界が長いので、そちらの観点からお話させていただきますと……、保険業界では2000年代前半に「ほけんの窓口」という革命的なビジネスモデルが登場したことをご存じでしょうか。「ほけんの窓口」は、保険のプロに無料相談できる保険ショップで全国に800店舗以上あります(2022年6月現在)。

それまでの保険の営業手法は、特定の保険商品しか扱えないセールスレディがお昼休みのオフィスを回って商品を案内するものでした。それが「ほけんの窓口」の登場によって、お客様自らが店舗に足を運ぶようになりました。そこでは、保険会社を横断して数多くの保険商品を比較検討できます。今では当たり前のことですが、当時はビジネスモデルとして革命的でした。

しかし、だからといって保険の商品自体に革命が起きたわけではない。「ほけんの窓口」の登場前も、登場後も同じ保険商品が扱われているわけです。

これは金融業界も同じだと考えています。ZUU Wealth Managementが誕生しても、金融商品に変革を与えられるわけではない。ただ、ZUU onlineとのワンストップ体制やその他の付加価値によって、「ほけんの窓口」のように革命的なビジネスモデルや見せ方は創造できる。

見せ方にはいくつもの選択肢があるわけです。コンビニみたいにバラエティに富んだ商品を並べるのか。あるいは、ドン・キホーテみたいに驚き重視にするのか。はたまた、アマゾンみたいに利便性重視なのか。この追求によって差別化を進めていきたいと我々は考えています。

(後編に続く)


融資型クラウドファンディング「COOL」を活用すれば、最低1万円から円建てで値動きのない 手堅い利回り投資をすることができます。

・平均利回りは4.5%(税引前)*23年10月時点
・3ヶ月〜12ヶ月程度の短期運用ができるファンドが多数
・円建てで株のような値動きなし
・最低1万円から投資が可能

過去には、高級焼肉店やすっぽん・フカヒレ店の優待券がもらえる特典付きファンドや、 より安心感のある保証付きのファンド等、申し込みが多く募集開始直後に満額となったファンドもございます。

気になるファンドの投資機会を見逃さないためにも、まずは口座開設をしておきましょう。

詳細&無料口座開設はこちらから!

cool