本記事は、井上裕之氏の著書『嫌われない断り方69フレーズ』(きずな出版)の中から一部を抜粋・編集しています。

状況,把握
(画像=Parradee/stock.adobe.com)

先延ばしせざるを得ない状況に備えて知っておく

「『好かれる断り方』の大原則」のひとつとして、「断るときは素早く断る」ということをお伝えしました。

素早く断ることで、自分ではない別の人に依頼するといった、次の一手を考える時間的余裕が相手に生まれるからです。

そうはいうものの、現実には様々な事情ですぐには返答しにくいときもあるものです。

単純に検討のための時間が必要という場合もあれば、社会人なら上司の判断を仰がなければならないという場合もあります。

あるいは、相手からの要望のハードルが高く、それに応えられるかどうか現時点では判断できないという場合もあると思います。

しかし、それでも素早く返事をするべきだという原則は変わりません。

こちらの事情を知らない相手からすれば、3日も4日も返事がなければ、「YESでもNOでもいいから、とにかくそろそろ返事をくれないかな……」

とやきもきすることになるからです。

そうなってしまえば、相手からの信頼は失われることになるでしょう。

「理由+お願い」で時間稼ぎをする

そこで知っておいてほしいのが、すぐに答えにくいときに使える「先延ばし言葉」です。

これらの言葉は、基本的には次のふたつ

「すぐに返答できない『理由』」
「相手にどうしてほしいかという『お願い』」

によって構成されます。

すぐには答えられないというときには、先延ばしせざるを得ない事情が必ずあります。

それが「すぐに返答できない『理由』」であり、その理由を相手に伝えることで、すぐには返答できないことを納得してもらいます。

一方の「相手にどうしてほしいかという『お願い』」については、基本的には「時間的猶予が欲しい」とお願いする内容が中心となります。

いますぐに答えにくいときの「先延ばし言葉」なのですから、当然のことかもしれません。

ここで注意してほしいのは、本書で解説しているのは「断り方」ですから、基本的には「断ることが前提」だということです。

「最終的には引き受ける可能性も高い」

という場合とは微妙な部分で表現が変わる言葉もあります。

もちろん、この点についても解説していきます。

先延ばし言葉のまとめ
ミニもくじ
  • 「時間が必要なとき」の先延ばし言葉
    すぐにはお答えいたしかねますので
  • 「相手から無理な要求をされたとき」の先延ばし言葉
    どのような方法がベストか相談させてくださいませ
  • 「断定的な返答ができないとき」の先延ばし言葉
    できるだけのことはいたしますが
嫌われない断り方69フレーズ
井上裕之
いのうえ歯科医院理事長。歯学博士、経営学博士。
1963年、北海道生まれ。東京歯科大学大学院修了後、世界レベルの技術を学ぶためニューヨーク大学、ペンシルベニア大学、イエテボリ大学で研鑽を積み、医療法人社団いのうえ歯科医院を開業。自身の医院で理事長を務めながら、東京医科歯科大学、東京歯科大学非常勤講師、インディアナ大学客員講師など国内外の6つの大学で役職を兼任している。その技術は国内外から評価され、特に最新医療・スピード治療の技術はメディア(情報番組「未来世紀ジパング」)に取り上げられ、注目を集めている。世界初のジョセフ・マーフィー・トラスト(潜在意識の権威)公認グランドマスター。本業の傍ら、世界的な能力開発プログラム、経営プログラムを学んだ末に、独自の成功哲学「ライフコンパス」をつくり上げ、「価値ある生き方」を伝える著者として全国各地で講演を行なっている。
著書累計は130万部を突破。実話から生まれたデビュー作『自分で奇跡を起こす方法』(フォレスト出版)は、テレビ(「奇跡体験! アンビリバボー」)で紹介され、大きな反響を呼ぶ。ベストセラー『「学び」を「お金」に変える技術』(かんき出版)、『なぜかすべてうまくいく 1%の人だけが実行している45の習慣』(PHP研究所)など著書多数。

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