この記事は2023年6月19日(月)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「竹内のりひろ氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=cassis/stock.adobe.com)

2023年6月19日(月)の午前8時過ぎに現役トレーダーの竹内のりひろさんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

竹内のりひろ
1990年、カナダ系の銀行で為替ディーラーになる。HSBCでは米ドル/円のチーフトレーダーを務めるなど20年以上にわたって為替市場の第一線で活躍。現在は個人トレーダーとして自己資金を運用するほか、情報配信を行なう

現在の為替相場の傾向や相場観

先週1週間の主要通貨の対ドルでの騰落は、下落通貨は円(-1.76%)のみとなり、その他の通貨は全て上昇。米ドル/円やクロス円が買われている。

注目された米CPIなどの物価指標や米欧日の金融政策の発表を終え、再び円売りの流れが加速する。しかし、深層は昨年に比べやや異なる。

円売りの受け皿は昨年のドルから欧州通貨に移る。英ポンド/円は2015年、ユーロ/円は2008年、スイスフラン/円が実に1981年以来の高値を更新、一段高の様相を呈す。

現在の為替相場の戦略やスタンス

こうした流れを後押しする1つの材料として、今週は22日(木)のスイス、英国、トルコの金融政策が注目材料だろう。

スイスは実は年に4回しか金融政策の発表はなく、25bpまたは50bpの利上げは確定的。英国の物価の上昇は深刻で来年初頭には政策金利は6.0%に上昇すると予想されている。

仮に英国で短期金利が6.0%になると英ポンド/円の1日のスワップは約3銭に達し、年間のスワップ総計は約11円となる。とてもショートポジションなど中長期で継続できまい。

トルコは財務相と中銀総裁を刷新、大幅な利上げの期待がかかる。金利のつかない円は四面楚歌、今週も円売りは継続だろう。

今週は米ドル/円で140.00~143.50円、ユーロ/米ドルで1.0850~1.1100ドル、ユーロ/円で154.00~158.00円とみている。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

▽ユーロ/米ドルの日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

▽ユーロ/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。