この記事は2023年6月15日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=metamorworks/stock.adobe.com)

2023年6月15日(木)の午前11時時点に外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。

現在の為替相場の傾向や相場観

本日15日(木)日本時間未明のFOMCは予想通りに利上げを見送ったものの、年内にあと2回の追加利上げを示唆する「タカ派的な現状維持」であった。

ただ、パウエルFRB議長は、7月の利上げについて「なんら決定していないライブ会合になる」として明言を避けた。こちらは「ハト派的な引き締めスタンス維持」と受け止められたようだ。

結果的に米国債利回りに大きな動きは見られず米ドル/円も139円台前半では底堅い一方、140円台では伸び悩む展開が続いた。

現在の為替相場の戦略やスタンス

本日15日(木)の東京市場では五十日のドル買い観測や株高を受けたクロス円の上昇を背景に140円台後半へと上昇する「意外高」の動きとなっている。

5月に付けた年初来高値140.93円前後の更新も視野に入ってきた。ただ、本日15日(木)は欧州タイムにECBの金融政策発表を控えていることから、海外市場にかけては徐々に動意が鈍ると見ておきたい。

明日16日(金)には、日銀の金融政策発表が控えているだけに、仮に年初来高値を更新しても141円台では伸び悩む展開となりそうだ。また、140円台後半から上の水準では本邦政府筋からの円安けん制にも注意が必要だろう。

口先介入で為替相場のトレンドを変えることはできないと見るのが妥当だが、一時的に円が買い戻される可能性はありそうだ。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。