この記事は2023年6月14日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=tadamichi/stock.adobe.com)

2023年6月14日(水)の午後13時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。

現在の為替相場の傾向や相場観

昨日13日(火)の米CPI総合が前年比+4.0%と市場予想を下回ったことで、明日15日(木)日本時間未明のFOMCでは利上げ据え置きがほぼ確定となっている。

一方、食品とエネルギーを除いたCPIコア指数では物価上昇の鈍化ペースが想定より遅く、インフレの高止まりがみられたことから、7月FOMCでの追加利上げ余地は引き続き残す形は変わっていない。

米ドル/円はCPI総合の結果に反応して一時139円まで下落したが、コアが高かったことで再び140円を回復している。結局、マーケットは足元のレンジを抜けることはできず、FOMC待ちとなっている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

FOMCについてだが、金利は据え置きをほぼ織り込んでいるため、焦点は、パウエルFRB議長の記者会見や政策金利見通し(ドット・チャート)になる。内容次第であり、展開次第だが、市場が織り込む7月FOMCの追加利上げが概ね変わらないのであれば下落したところは拾えるかもしれない。

下値のサポートは6月からワークしている138円後半から139円付近。また、明後日16日(金)に日銀政策金利決定会合を控えるが、今回もYCC(イールドカーブ・コントロール)等、政策修正への具体的な話がなければやはり円安へ向かうのではないかと考えている。

米ドル/円、クロス円は押し目買いが第一感だろう。

▽米ドル/円 の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。