ペーパーレス化に成功するための4つのステップ
前述したような失敗パターンに陥らないために、ペーパーレス化を確実に成功させるための4つのステップを説明する。
ペーパーレス化の計画を立てる
まずはペーパーレス化の計画を立てるわけだが、「タイムライン」を必ず計画の中に盛り込み、「マイルストーン」を設定することが必要だ。例えば書類のペーパーレス化においては、以下のように中間目標を決めていく。
・1ヵ月後:「全会議資料」のペーパーレス化
・3ヵ月後:「全稟議書」のペーパーレス化
・6ヵ月後:「全報告書」のペーパーレス化
ペーパーレス化の意義を社内で共有する
適切な計画を立てたあとは、社内でその計画を共有する際にペーパーレス化の意義やメリットをしっかりと従業員に伝える必要がある。失敗パターンの説明でも触れたが、肝心の従業員のモチベーションが高まらなければ、なかなか取り組みは進んでいかない。
コツは、企業としてのプラス効果を伝えるだけではなく、個々の従業員にとってもメリットがあることを説明する点にある。例えば、生産性が上がることで業績が向上し、従業員の給与やボーナスの底上げにもつながってくることなどを伝えるようにしたい。
経営者がまず姿勢を変える
経営者自身がペーパーレス化にしっかりと向き合うことが非常に重要だ。ペーパーレス化の計画における中間目標の達成時期を待たず、前倒しして自身でペーパーレス化を進めていくと、社内でもペーパーレス化の機運が高まっていく。
特命チームを組織し、定期的な進捗チェックを
定期的な進捗チェックを行うために、ペーパーレス化の「特命チーム」を社内で新たに組織し、計画に対してどれくらい達成されたのかを継続的に確認できるようにしておくといい。進捗状況を社内で共有する際には、もちろん紙ではなくデジタル資料で報告をするようにしよう。
生産性の面で不利にならないために
日本国内でも多くの企業がペーパーレス化に乗り出す中、自社で取り組みが進まなければ生産性の面で不利な戦いを強いられることになる。取り組みが不十分な企業の経営者は、早めに対策に着手したい。
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文・岡本一道